小さな大発見 猫・イルカ・パンダ
前回、「地下鉄に乗って」という歌について触れました。この歌は「猫」というグループが歌ったのですが、実はそのメンバーは真理さんとも縁があるのです。
wikipediaによればこのグループは、〔1971年10月、早稲田大学のカレッジフォークグループ「ザ・リガニーズ」のメンバだった常富喜雄、内山修と、「ジ・アマリーズ」のボーカルだった田口清によって結成される〕と書いてあります。この「ザ・リガニーズ」は真理さんが高校時代、外部会員として所属していた早稲田大学フォークソングクラブ(WFS)の代表的グループで真理さんも知り合いだったのです。雑誌『明星』1973年1月号の「真理ちゃんの意外な素顔」という特集でWFSの人たちが何人かその頃のことを証言していますが、「猫」のメンバー常富喜雄さんも証言しています。それによれば、真理さんはビートルズの楽譜を初見で弾いてしまい、ピアノのうまさに驚いたと言っています。また、帰る方向が同じだったのでよく途中まで一緒に帰った、ということです。まさに「地下鉄に乗って」一緒に帰ったのでしょう。(山手線かな?)
「猫」の歌を歌う時、そんななつかしい思い出も蘇ったでしょうか。
そこで、WFS時代の真理さんについて調べてみようと、前掲のwikipediaの記事を手掛かり「ザ・リガニーズ」のHPをのぞいてみました。いろいろ見ていて「1968~1970」というところをクリックするとこの3年間に出演したコンサートの一覧がありました。それを見ると、アマチュアグループと思えないくらい(LPも出しているのでアマチュアというべきでないかもしれませんが)たくさんのコンサートに出演していたのですね。しかも共演者を見ると、そうそうたるメンバーがいて、こんなに活躍していたんだと認識を新たにしました。そして、終わり近く、1969年の12月のところに来た時、共演者の一人の名前に目が吸いよせられました。
<斉藤真理> という名前があったのです! (12/13)

高校3年生の真理さんです!
おそらく、(高校の文化祭のようなものを除けば)真理さんが公衆の前で歌った最初のコンサートではないでしょうか。
共演者を見ると、「フォーセインツ」が出てますね。この頃「小さな日記」を歌っていたグループです。真理さんは後にこの曲をすばらしく歌っていますが、同じコンサートに出演していたのですね。このグループ、後に「フォークロバーズ」と改称して「冬物語」も歌っています。これも真理さんの名唱があります。
「ジ・アマリーズ」は「ザ・リガニーズ」とともに「猫」の母体となったグループでやはり早大生のグループ。「シュリークス」はWFSのグループの一つ。神部和夫さんがリーダーでこのコンサートの時は山田嗣人さん(後の「かぐや姫」の山田パンダさん)もそのメンバーだったはずです。山田さんは当時、明大在学でしたがアルバイト仲間だった神部さんに誘われてシュリークスのメンバーとなりWFSの外部会員になっていたので、同じ外部会員の真理さんとも親しく、相談に乗ったこともあったようです。山田さんはその後シュリークスを離れ、南こうせつさんに誘われて伊勢正三さんと3人で「かぐや姫」(第2次)を結成、「神田川」の大ヒットを飛ばしました。
山田さんが抜けたシュリークスに入れ替わりに入ったのが、イルカさんです。イルカさんは当時女子美大在学で(真理さんより一つ上)やはりWFSの外部会員で、山田さん、真理さんとも良く知った仲だったようです。イルカさんはその後、神部さんと結婚してソロ活動を始め、伊勢正三さん作曲の「なごり雪」が大ヒットしたのでした。
(このコンサートに出ている「キキ・カイカイ」というグループはイルカさんのグループかもしれません。
こうして見てくると、新しい音楽、自分たちの音楽をつくろうと青春を送っていた有名、無名の人たちがさまざまにつながりあっていた姿が見えてきます。そしてそのつながりの節目になっていたのがWFSで、マンガの世界で言えば「トキワ荘」のような場だったのかもしれませんね。そしてその中に高校生の斉藤真理さんの姿もあったのです。
こんなことを調べていくと真理さんは実に豊かな環境でうたを身につけていったのだということがわかりますね。また、当時私はフォークに特に関心があったわけではないので、こういう人たちと接触もなかったですが、同世代として同じ時間を生き、同じ空気を吸ってきただけに、自分の青春と重なるような懐かしさがあります。
真理さんはイルカさん、パンダさん、お二人の曲も歌っています。「なごり雪」はライブアルバム『私は天地真理』で歌っていてイルカさんとは少し違う色合いですが、すばらしい名唱です。「かぐや姫」の曲では「赤ちょうちん」を1975年ころのコンサートでしばしば取り上げていました。これらの歌を歌うとき、真理さんにはフォークに打ち込んだ日々のひとコマひとコマが蘇えっていたかもしれませんね。
ところで、不思議なことですが、猫、イルカ、パンダと並べてみるとみんな動物ですね。WFSに共通の傾向なのでしょうか?もし真理さんが彼らとともにこのままフォークシンガーとしての道を進んでいたら、なんていう名前にしたでしょうね。やはり動物でしょうか?
wikipediaによればこのグループは、〔1971年10月、早稲田大学のカレッジフォークグループ「ザ・リガニーズ」のメンバだった常富喜雄、内山修と、「ジ・アマリーズ」のボーカルだった田口清によって結成される〕と書いてあります。この「ザ・リガニーズ」は真理さんが高校時代、外部会員として所属していた早稲田大学フォークソングクラブ(WFS)の代表的グループで真理さんも知り合いだったのです。雑誌『明星』1973年1月号の「真理ちゃんの意外な素顔」という特集でWFSの人たちが何人かその頃のことを証言していますが、「猫」のメンバー常富喜雄さんも証言しています。それによれば、真理さんはビートルズの楽譜を初見で弾いてしまい、ピアノのうまさに驚いたと言っています。また、帰る方向が同じだったのでよく途中まで一緒に帰った、ということです。まさに「地下鉄に乗って」一緒に帰ったのでしょう。(山手線かな?)
「猫」の歌を歌う時、そんななつかしい思い出も蘇ったでしょうか。
そこで、WFS時代の真理さんについて調べてみようと、前掲のwikipediaの記事を手掛かり「ザ・リガニーズ」のHPをのぞいてみました。いろいろ見ていて「1968~1970」というところをクリックするとこの3年間に出演したコンサートの一覧がありました。それを見ると、アマチュアグループと思えないくらい(LPも出しているのでアマチュアというべきでないかもしれませんが)たくさんのコンサートに出演していたのですね。しかも共演者を見ると、そうそうたるメンバーがいて、こんなに活躍していたんだと認識を新たにしました。そして、終わり近く、1969年の12月のところに来た時、共演者の一人の名前に目が吸いよせられました。
<斉藤真理> という名前があったのです! (12/13)

高校3年生の真理さんです!
おそらく、(高校の文化祭のようなものを除けば)真理さんが公衆の前で歌った最初のコンサートではないでしょうか。
共演者を見ると、「フォーセインツ」が出てますね。この頃「小さな日記」を歌っていたグループです。真理さんは後にこの曲をすばらしく歌っていますが、同じコンサートに出演していたのですね。このグループ、後に「フォークロバーズ」と改称して「冬物語」も歌っています。これも真理さんの名唱があります。
「ジ・アマリーズ」は「ザ・リガニーズ」とともに「猫」の母体となったグループでやはり早大生のグループ。「シュリークス」はWFSのグループの一つ。神部和夫さんがリーダーでこのコンサートの時は山田嗣人さん(後の「かぐや姫」の山田パンダさん)もそのメンバーだったはずです。山田さんは当時、明大在学でしたがアルバイト仲間だった神部さんに誘われてシュリークスのメンバーとなりWFSの外部会員になっていたので、同じ外部会員の真理さんとも親しく、相談に乗ったこともあったようです。山田さんはその後シュリークスを離れ、南こうせつさんに誘われて伊勢正三さんと3人で「かぐや姫」(第2次)を結成、「神田川」の大ヒットを飛ばしました。
山田さんが抜けたシュリークスに入れ替わりに入ったのが、イルカさんです。イルカさんは当時女子美大在学で(真理さんより一つ上)やはりWFSの外部会員で、山田さん、真理さんとも良く知った仲だったようです。イルカさんはその後、神部さんと結婚してソロ活動を始め、伊勢正三さん作曲の「なごり雪」が大ヒットしたのでした。
(このコンサートに出ている「キキ・カイカイ」というグループはイルカさんのグループかもしれません。
こうして見てくると、新しい音楽、自分たちの音楽をつくろうと青春を送っていた有名、無名の人たちがさまざまにつながりあっていた姿が見えてきます。そしてそのつながりの節目になっていたのがWFSで、マンガの世界で言えば「トキワ荘」のような場だったのかもしれませんね。そしてその中に高校生の斉藤真理さんの姿もあったのです。
こんなことを調べていくと真理さんは実に豊かな環境でうたを身につけていったのだということがわかりますね。また、当時私はフォークに特に関心があったわけではないので、こういう人たちと接触もなかったですが、同世代として同じ時間を生き、同じ空気を吸ってきただけに、自分の青春と重なるような懐かしさがあります。
真理さんはイルカさん、パンダさん、お二人の曲も歌っています。「なごり雪」はライブアルバム『私は天地真理』で歌っていてイルカさんとは少し違う色合いですが、すばらしい名唱です。「かぐや姫」の曲では「赤ちょうちん」を1975年ころのコンサートでしばしば取り上げていました。これらの歌を歌うとき、真理さんにはフォークに打ち込んだ日々のひとコマひとコマが蘇えっていたかもしれませんね。
ところで、不思議なことですが、猫、イルカ、パンダと並べてみるとみんな動物ですね。WFSに共通の傾向なのでしょうか?もし真理さんが彼らとともにこのままフォークシンガーとしての道を進んでいたら、なんていう名前にしたでしょうね。やはり動物でしょうか?