FC2ブログ

聴き比べ 夏を忘れた海

<追加情報あります>

   あけまして おめでとうございます
昨年は当ブログをご覧いただきありがとうございました。今年もよろしくお願いいたします。

「あれ?」と思った方もおられるかもしれませんが、いろいろ忙しく年末最後の更新が手間取ってしまったので新年の更新としました。ちょっと手抜きですが合併号のようなものです。
今回は聴き比べシリーズです。取り上げた曲は「夏を忘れた海」です。もちろん他の歌手との比較ではなく、天地真理さん自身のバージョン比較です。
「夏を忘れた海」のオリジナルは4枚目のアルバム「明日へのメロディー」に収録されたものですが、真理さん自身が非常に愛着をもっていて、コンサートでもしばしばプログラムに加えていました。また1979年、3年に及ぶ闘病から復帰して最初に録音されたプロモート用シングルでも採用されました。そのためこの曲には多くの録音が残されており、公式録音だけでもスタジオ録音が2種、ライブが2種あり、さらに非公式のものが今聴けるもので4種あります。今回これをすべて集めて計8種の「夏を忘れた海」を聴き比べました。それが更新が遅れたひとつの理由なのですが、それぞれに独特の個性があります。お聴きください。

では初めに1972年12月21日発売のアルバム「明日へのメロディー」に収録されたオリジナルバージョンから。安井かずみ作詞、森田公一作曲、編曲も森田公一です。

感傷的な曲ですが、大げさなところはなく、むしろ丁寧でストレートな歌い方です。しかし表情は実に豊かで声に力があり、若い生命力さえ感じさせます。まさに「知り始めた青春」のみずみずしさがありますね。

以下は時系列にしたがって紹介します。
まず、1974年4月3日 大阪フェスティバルホールでのコンサートから。

基本的には同じ歌い方ですが、1年半ほど経って相当歌い込んだ“円熟”と言ってもいい歌唱です。ライブということもあって、ある個所はよりダイナミックに、ある個所は壊れそうなほど繊細に歌っていますが、全体は調和を崩さず完成度の高いうたです。

次はテレビ番組からの録音です。1974年9月10日 NET「スタジオ23」より。

5か月後ですが、かなり違った印象を受けます。まず、声がかなり変わった印象です。以前のソフトなほんわりした声からシャープな声になったように思えます。録音条件の違いもあるかもしれませんが、それだけではないのではないでしょうか。表現も激しさ、あるいは熱さというものを感じさせて、「感傷」というより、もっと切実な思いが迫ってくるようです。

次は5日後、1974年9月15日 九段会館でのライブアルバム「天地真理オンステージ」から

ギター担当の石川鷹彦による編曲でギター1本とトライアングルというシンプルな構成です。それだけに張り詰めた緊張感の中でひとつひとつの音に繊細な表情があり、天地真理さんの<うた>の素晴らしさがくっきりと聴きとれます。ここでは感傷でも激情でもなく、きわめて詩的な表現になっていて、心にすっぽり空いた空洞のような寂寥感が広がってきます。私は、天地真理さん最高の歌唱の一つと思っています。

次は1975年4月19日 中野サンプラザホールでの「天地真理リサイタル」から

お聴きの通り歌詞が全く違います。どういうシチュエーションでこの歌が歌われたのかわかりませんが、何かストーリー的な展開の中で歌われたのかもしれません。歌詞がべたべたした感じでそのため歌自体もムード歌謡のような雰囲気になっています。しかしそれでも、天地真理さんが歌うときちんとした輪郭があり品格を保っています。

1976年4月17日 郵便貯金会館ホールでのライブアルバム「私は天地真理」から

これはおそらく真理さん自身のピアノによる弾き歌いで、ピアノの見事さも堪能できますが、その分、歌だけに集中することができなかったのではないでしょうか。「オンステージ」版に比べると繊細さに欠けやや大雑把な表現になっているように思います。しかしそのかわり声の伸びが素晴らしく、声の力を信頼して思い切り良く歌っています。「オンステージ」版が繊細な水彩画のような世界とすれば、こちらは陰影のある油絵のような世界と言っていいかもしれません。

さて次は、1979年、3年にわたる闘病からの復帰に向けて制作されたプロモート用シングルから

編曲が戸塚修に変わり、まるで別の曲のような感じがしますね。編曲だけでなく、真理さんの声も歌い方も以前とはだいぶ変わっています。声はやや細めになり生々しさが消えて洗練された感じがします。歌い方も、以前にはなかった”タメ”のような歌い崩しがところどころ見られるようになっています。表現としてもやや歌謡曲的な感じがあり、「知り始めた青春」ではなく「知ってしまった青春」のような印象があります。

最後は、1979年10月15日 ABCホールでの復帰コンサートから

やはり戸塚修編曲で基本的にプロモート版と同じ歌い方ですが、ライブであり、プログラムの進行にしたがって3年間の様々なことが去来したのでしょう、歌い進みうちに痛切な思いが高まりあふれてきます。

いかがだったでしょうか。たった数日しか違わないものもありますが、8種それぞれがすばらしいですね。更新作業を通じて、天地真理さんの表現の多彩さをあらためて知ることもできました。

<追加情報>
朝日新聞土曜版beの「もういちど流行歌」、今回は1972年2月です。テーマとなる曲は「終着駅」ですが、それとは関係なしに投票、コメントができます。天地真理さんはベスト20に「ちいさな恋」「水色の恋」2曲が入っています。会員登録してある方はこのページから入ってください。会員登録してない方は同じページから無料会員登録ができます。締め切りは1月8日、掲載は2月中旬です。


     アーカイブ(過去記事)へ 
     ホームページ「空いっぱいの幸せ」へ

コメントは掲載までに多少時間がかかることがあります。しばらくお待ちください。

コメントの投稿

非公開コメント

🎍

ひこぅき雲様

ぁけまして ぉめでとぅござぃまーす(*^▽^*🌸)
(遅くなりましたぁ。。。)

昨年はぁ ぁりがとぅござぃました<(_ _🌸)>

本年もぉ ょろし くぉ願いぃたしまーす('◇'🌸)ゞ 


「夏を忘れた海」←シングル曲では 無ぃ曲なのに
こんなに沢山=歌われてたンですネッ!!

真理ちゃん ょっぽどこの曲が 好きだったンですネッ!!
でも 数年前のトークショー?では この曲のこと
=「別に。。。」みたぃな発言が ぁったょうなーー(@_@。

クミは 1976年4月17日 郵便貯金会館ホールでの
ライブアルバム「私は天地真理」からで 歌われたのが
一番好きデス!♪

朝日新聞土曜版beの「もういちど流行歌」 
=投票間に合ぃました!! 相変わらず締め切り日
が 早ぃですネ。。。
真理ちゃんの シングル曲2曲に 投票しました!!
ベスト15には 入って欲しぃナーー(^-^)


ぃつも 貴重な情報を ぁりがとぅござぃまーす!(^^)!

 

Re: 🎍

クミさん
あけましておめでとうございます。
そして、新年第1号のコメントありがとう。

「もういちど流行歌」はたまたま覗いてみたら今回のことが出ていたので、みなさんに知らせようと思い追加しました。うっかりすると見逃してしまったかもしれないので良かったです。締め切りも早いので気が抜けませんね。
ベスト20には結構強力な曲がいくつかありますが、みなさん何とか間に合わせて投票してほしいですね。

今年も、お互い情報を交換し合ってやっていきたいですね。よろしくお願いします。
プロフィール

ひこうき雲

Author:ひこうき雲
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
QRコード
QRコード