無化粧、沖縄、まりちゃんズ (3)
次は、大阪 梅田コマ劇場でのショーの話になります。
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最後に「初めての涙」を「どうぞ」と言っていますが、録音されていませんでした。近いうちに別の録音でお聞きいただけると思いますので、お待ちください。
さて、ここで爆笑を誘っている「まりちゃんズ」というグループは知る人ぞ知るフォークグループですが、Wikipediaから抜粋して紹介します。
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東京都大田区立池上小学校、同大森第四中学校の同級生だった藤岡孝章、尾崎純也、藤巻直哉の3人が「ブスにもブスの生き方がある」で74'フォークコンテストに出場したところ、「歯に衣を着せない」歌詞を評価されてスカウトされた。
1974 年から1976年までの実質2年間しか活動していない。にも関わらず、リリースした曲のほとんどが放送禁止となるなどの武勇伝を持つ異色のバンドである。歌詞の内容が、SMやフェチ、ハードゲイなど今から30年以上も昔の音楽業界では考えられない程きわどく、更にセカンドアルバムではメンバーがビジュアル系メイクでジャケットを撮影するという事実から、時代を先取りし(過ぎ)ていたという評価がある。
1993 年9月15日、「尾崎家の祖母」(おざきんちのばばあ、と読む)が、JFN系のラジオ番組『赤坂泰彦のミリオンナイツ』で紹介されて突如再注目され、シングルCDとして再発された「尾崎家の祖母」は15万枚を超えるヒットとなった。1995年に再びまりちゃんズとしての活動を再開した。2005年11月23日には尾崎抜きで「藤岡藤巻」なるユニットで再デビューする。2008年には「藤岡藤巻と大橋のぞみ」なるユニットでアニメ映画『崖の上のポニョ』(宮崎駿監督)の同名主題歌を歌い、ヒットを飛ばす。
名前の由来はクラスの憧れの人の名からとったという。天地真理のファンだったからという説がよく引かれるが前記から誤りと思われる。
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というわけで、当時、相当“危ない”グループと見られていましたから、真理さんが共演すると言うことで、大爆笑となっているわけです。
Youtubeで彼らの曲を聴くことができますが、たしかに普通は歌えない内容ですね。でもよく聴けば、見かけによらず(?)あたたかい人柄が感じられます。それが一見意外な『崖の上のポニョ』につながるのでしょうね。
さて、それでは彼らをゲストに迎えた梅田コマスタジアムでの『天地真理ショー』(1975.8.7~12)はどうだったのでしょうか。
プログラムは次のようになっていました。

第1部はミュージカルで曲の一部をYoutubeで聴くことができます。第2部がヒットメドレーとなっていて、その第2景がまりちゃんズとの共演のようです。たぶん、「赤ちょうちん」は真理さんも一緒に歌い、他の3曲をまりちゃんズだけで歌ったのだと思います。まりちゃんズの歌としてはお客さんの抵抗感の少ない曲を選んだようですね。
さて、こんな“危ない”グループと共演した真理ちゃん、「大丈夫だったのかな?」と心配している人もいるかもしれませんね。
実は、まりちゃんズがこの公演中、真理ちゃんにインタビューした番組があったんです。お聴きください。(これはYoutubeです)
これを聴いて気がつくのは、当時歌謡曲とフォークには歴然とした壁があったということですね。特にまりちゃんズの方がそれを気にしているように思えます。フォークも数年後にはニューミュージックという形で相互浸透していってしまうのですが、この時点ではフォークの理念のようなものが色濃くあったということでしょう。
一方、真理さんはもともとフォークから出発した人で、ジョーン・バエズに魅せられて歌手を志したのでした。ただ、それはフォークの理念とかいうことより、ともかく歌が好き、音楽が好きということだったと思います。ですから、ジャンルにこだわらずいい歌は歌う、というスタンスだったのではないでしょうか。(もっともさすがに演歌は合わなかったと思いますが)
しかし、〈無化粧〉に見られるように、普段着の自分、自然な自分でありたいという心情はフォークにつながるものだったのでしょう。この中で「私が本当にやりたいのはフォークコンサート」と言っていますが、それはけばけばしく飾り立てたステージではなく、純粋にうたを聴いてくれる人の前で生身の自分で歌いたいという彼女の夢だったのですね。
まりちゃんズの人たちはそれを「意外」と言っていますが、彼らもまた、「スーパーアイドル天地真理」という先入観、偶像にとらわれていたのではないでしょうか。
そして、真理さんのこのささやかな夢も、この偶像の重さの故についに実現することはなかったのです。
もし、タイムマシーンで当時に戻れるなら、せめてこのささやかな夢をかなえてあげたいと思わずにいられません。
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最後に「初めての涙」を「どうぞ」と言っていますが、録音されていませんでした。近いうちに別の録音でお聞きいただけると思いますので、お待ちください。
さて、ここで爆笑を誘っている「まりちゃんズ」というグループは知る人ぞ知るフォークグループですが、Wikipediaから抜粋して紹介します。
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東京都大田区立池上小学校、同大森第四中学校の同級生だった藤岡孝章、尾崎純也、藤巻直哉の3人が「ブスにもブスの生き方がある」で74'フォークコンテストに出場したところ、「歯に衣を着せない」歌詞を評価されてスカウトされた。
1974 年から1976年までの実質2年間しか活動していない。にも関わらず、リリースした曲のほとんどが放送禁止となるなどの武勇伝を持つ異色のバンドである。歌詞の内容が、SMやフェチ、ハードゲイなど今から30年以上も昔の音楽業界では考えられない程きわどく、更にセカンドアルバムではメンバーがビジュアル系メイクでジャケットを撮影するという事実から、時代を先取りし(過ぎ)ていたという評価がある。
1993 年9月15日、「尾崎家の祖母」(おざきんちのばばあ、と読む)が、JFN系のラジオ番組『赤坂泰彦のミリオンナイツ』で紹介されて突如再注目され、シングルCDとして再発された「尾崎家の祖母」は15万枚を超えるヒットとなった。1995年に再びまりちゃんズとしての活動を再開した。2005年11月23日には尾崎抜きで「藤岡藤巻」なるユニットで再デビューする。2008年には「藤岡藤巻と大橋のぞみ」なるユニットでアニメ映画『崖の上のポニョ』(宮崎駿監督)の同名主題歌を歌い、ヒットを飛ばす。
名前の由来はクラスの憧れの人の名からとったという。天地真理のファンだったからという説がよく引かれるが前記から誤りと思われる。
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というわけで、当時、相当“危ない”グループと見られていましたから、真理さんが共演すると言うことで、大爆笑となっているわけです。
Youtubeで彼らの曲を聴くことができますが、たしかに普通は歌えない内容ですね。でもよく聴けば、見かけによらず(?)あたたかい人柄が感じられます。それが一見意外な『崖の上のポニョ』につながるのでしょうね。
さて、それでは彼らをゲストに迎えた梅田コマスタジアムでの『天地真理ショー』(1975.8.7~12)はどうだったのでしょうか。
プログラムは次のようになっていました。

第1部はミュージカルで曲の一部をYoutubeで聴くことができます。第2部がヒットメドレーとなっていて、その第2景がまりちゃんズとの共演のようです。たぶん、「赤ちょうちん」は真理さんも一緒に歌い、他の3曲をまりちゃんズだけで歌ったのだと思います。まりちゃんズの歌としてはお客さんの抵抗感の少ない曲を選んだようですね。
さて、こんな“危ない”グループと共演した真理ちゃん、「大丈夫だったのかな?」と心配している人もいるかもしれませんね。
実は、まりちゃんズがこの公演中、真理ちゃんにインタビューした番組があったんです。お聴きください。(これはYoutubeです)
これを聴いて気がつくのは、当時歌謡曲とフォークには歴然とした壁があったということですね。特にまりちゃんズの方がそれを気にしているように思えます。フォークも数年後にはニューミュージックという形で相互浸透していってしまうのですが、この時点ではフォークの理念のようなものが色濃くあったということでしょう。
一方、真理さんはもともとフォークから出発した人で、ジョーン・バエズに魅せられて歌手を志したのでした。ただ、それはフォークの理念とかいうことより、ともかく歌が好き、音楽が好きということだったと思います。ですから、ジャンルにこだわらずいい歌は歌う、というスタンスだったのではないでしょうか。(もっともさすがに演歌は合わなかったと思いますが)
しかし、〈無化粧〉に見られるように、普段着の自分、自然な自分でありたいという心情はフォークにつながるものだったのでしょう。この中で「私が本当にやりたいのはフォークコンサート」と言っていますが、それはけばけばしく飾り立てたステージではなく、純粋にうたを聴いてくれる人の前で生身の自分で歌いたいという彼女の夢だったのですね。
まりちゃんズの人たちはそれを「意外」と言っていますが、彼らもまた、「スーパーアイドル天地真理」という先入観、偶像にとらわれていたのではないでしょうか。
そして、真理さんのこのささやかな夢も、この偶像の重さの故についに実現することはなかったのです。
もし、タイムマシーンで当時に戻れるなら、せめてこのささやかな夢をかなえてあげたいと思わずにいられません。
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