FM軽井沢 「天地真理特集」第3回

8月1日(土) FM軽井沢「太田忠の経済・金融縦横無尽」で「天地真理特集 第3回」が放送されました。
6月に第1回、第2回が放送され、またそういう機会があればと願っていましたが、これほど早く実現するとは思いませんでした。
本当にうれしい限りです。

では早速お聴きください。今回は聴きやすいように2つに分割しました。まず前半です。



最初は「恋する夏の日」でしたね。これは当然すぎる選曲でしょうか。一般の放送でも夏の定番曲ですし、何といっても軽井沢ですから。それにしてもこの歌は今年のような暑熱の中で聴くと実にいいですね。
当時の人気がどれだけだったかということで「天地真理オン・ステージ」版もかけられましたが「百聞は一見に如かず」ならぬ「百読は一聴に如かず」で、当時の真理さんを知らない人にも強い印象があったのではないでしょうか。(なお、映像はそのコンサートではありませんが当時の人気を示すものということで73年のユネスコ村でのイベントの写真を使用しました)

次の曲は真理さんの弾けるような魅力が発揮された曲ということで「好きだから」でした。この曲の歌詞について太田さんは「恐ろしく通俗的」と言っていますが本当にそうですね。しかし真理さんの歌では歌詞だけを読めばあほらしくなってしまうような曲も結構あります。でも真理さんがそれを歌えばみずみずしい魅力を持った生きた歌になってしまうのです。“物語”で聴かせるのではない真理さんの音楽性ですね。

次に、以上の初期の曲と対比して後期のシングルから「初めての涙」「夕陽のスケッチ」が紹介されています。これらはファンの人にはなじみですが、一般の人たちで知っている人は確かに少ないでしょう。それだけに深い表情を示すこれらの曲は新鮮だったのではないでしょうか。

次は後半です。



まず“休養”後の作品ということで「初恋の二コラ」「私が雪だった日」が紹介されました。「初恋の二コラ」は初めて聴くという人も多かったのではないかと思いますが、そういう人にはある意味で衝撃的だったのではないでしょうか。“アイドル天地真理”のイメージと全く違う“歌手天地真理”を誰もが感じたはずです。その意味で私にはこの曲を復帰第1作にしたらどうだったのか、という思いもあります。「愛つづれ織り」もいい曲なのですが、衝撃度という点で弱かったように思います。時期の問題もありますし、今更意味のないことではありますが・・・。
それから太田さんが「体調不良で休養」とあっさり触れたところですが、私はもう少し説明があった方がよかったのではないかと思いました。というのは3年弱の空白は真理さんの歌手人生に決定的な意味を持ったのですが一般の人はほとんど知らないからです。もし真理さんがキャンディーズや百恵さんのように派手な引退興行を行って退いたのなら間違いなく神話化されていたでしょう。しかし真理さんはその前に傷つき倒れてしまったのですから。(この部分についてはコメント欄もご覧ください)

次は、作曲、作詞、編曲、歌手の4拍子がそろった曲ということで「白いバラの道」「ミモザの花の咲くころ」「あなたの故郷」の3曲が紹介されています。いずれも真理さんのやさしくあたたかい声とデリケートでみずみずしい表現が聴けて、初めて聴いた人も心地よい幸せな時間を過ごせたのではないでしょうか。

最後は「返信」でした。アルバム「童話作家」の(レコードでいえば)A面の7曲(「童話作家」をプロローグとエピローグとし、小谷夏=久世光彦作詞の5曲を挟んだ形)の3曲目ですね。この一連の曲で久世さんは当時の真理さんと同じ20代後半の人生の岐路を前にした女性の心情を見事に詞にしていますが、この曲は結婚を心配する母親の愛情に感謝しながら自分の道を進もうとする娘の気持ちを歌ったものです。太田さんは「ご自身のお母さんに歌った」と解説されていますが、たしかにこのアルバムは入院直前の、真理さんが心身ともに限界に達していた(心のけがで白い包帯まいていた)頃の録音であり、そんな娘を間近に見て誰よりも案じていたのはお母さんだったでしょうから、この曲を歌う時、真理さんは自分のお母さんに向かって歌っていたのでしょうね。「私やっぱり走ってみます。キラキラまばゆい木漏れ日の中、私の夢を追いかけて」と。

今回も「歌手 天地真理」のさまざまな側面が見える構成で楽しめました。6月の第1回、第2回、先日の「歌謡スクランブル」と、じっくり真理さんのうたを聴けました。時間をかけて聴けば聴くほどますます素晴らしいと思えてきます。次回も楽しみです。

※リクエスト情報(追加あり)

FMしばたhttp://www.agatt769.co.jp/index.htmlから。

NHKFM「ミュージックプラザ」(月曜)8月24日は井上陽水、31日は「夏の終わりのリクエストスペシャル」です。他の日や特集に関係のないリクエストも可能です。
リクエストを出す時、「天地真理特集をお願いします」という要望を書き添えましょう。

なお、NHKFMでは夏の特別番組として、8月15日(土)午後0時15分から「今日は一日“加山雄三”三昧」があります。

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特集⑤で取り上げます

ひこうき雲さん

今回も完全な形でのご紹介ありがとうございます。

後期作品群はなかなか取り上げられませんが、4曲だけでも主要曲を流すことができました。「初めての涙」や「初恋のニコラ」は真に名唱ですね。歌唱力と人気はあまり関係ないことがよくわかります。

ところで、ご指摘の「体調不良で休養」の件ですが、天地真理特集⑤で別立てのテーマの中で取り上げます。すでに収録済みの特集④の最後に流す曲がその伏線となります。

太田忠

Re: 特集⑤で取り上げます

太田さん
すばらしい60分をありがとうございました。

回を重ねるごとにますます充実してきて聴きごたえのある内容になっていますね。
テーマの設定も同じにならないようにというのはなかなか大変だと思いますが、次回がさらに楽しみです。

「休養」の件は更新後に読み直して、あまり適当ではなかったかなとも思っています。構成上の流れがありますから詳しく触れるとかえってアンバランスになりテーマが拡散してしまいますから今回の太田さんの扱い方でよかったのだと思います。
それから「休養」の件は<うた>そのものとは無関係で「歌手天地真理」を論ずる上で本来は必要ないことなのですね。ただ私がそこにこだわるのは、世間の人たちは「その後の天地真理」への誤解や偏見が強く、それが「歌手天地真理」の正当な評価を妨げている大きな要因になっていると思うからです。そうした誤解や偏見を解いていくうえで「休養」問題はひとつのポイントではないかと思っているのです。ただ中途半端に触れるとかえって誤解を生みかねないテーマなので、今回の構成の中ではあれでよかったのではないでしょうか。
特集⑤で取り上げられる予定ということですので世間の人の理解がすすむよう期待しています。

まったくその通りです

ひこうき雲さん

コメントをいただきまして、ありがとうございます。

「構成上の流れがありますから詳しく触れるとかえってアンバランスになりテーマが拡散してしまいますから・・・」はまさに図星です。すみずみまでご理解されていらっしゃる点に驚きました。

「ただ私がそこにこだわるのは、世間の人たちは「その後の天地真理」への誤解や偏見が強く、それが「歌手天地真理」の正当な評価を妨げている大きな要因になっていると思うからです」のご意見は私も全く同感です。

凡人が想像もできない日本一のプレッシャーを一人で背負い続けて心身のバランスが完全に崩壊し、彼女の最大のプライドであるはずの歌すら歌えなくなるほど力尽きてしまった事実は、「歌手 天地真理」を理解する上でのまさに核心です。こんなにも重要で大事な部分がいまだに「誤解」と「偏見」に満ちている、もっとはっきり言えば「嘲笑」の対象にされている・・・という現実を少しでも変えていきたいですね。天地真理の真の理解者なら皆、心の中で思っていることだと思います。

天地真理さんほどドラマチックで壮絶な歌手は存在しない、あらゆる意味でナンバーワンだと思います。天性の歌手、音楽家としての実績を鮮やかに残してくれた素晴しい作品群に感謝するばかりです。

これから大きな波が起こる予感がいたします。

太田忠

Re: まったくその通りです

太田さん

ありがとうございます。
太田さんの言葉に付け加える言葉はありません。
私の意図をしっかり受け止めていただき安心しました。

>これから大きな波が起こる予感がいたします。
ミッツさんの番組での反応を聴くと、真理さんをほとんど知らなかった若い人たちは先入観のない率直な感想を語っています。
真理さんのうたに素直に耳を傾ければ誰もが同じ結論に達するのだと思います。

私も若い人たちに期待しております

ひこうき雲さん

そうですね。再評価の流れで最も重要なのは、やはりリアルタイムで天地真理さんを知っている人たち(45歳以上の年代)の気付きだと思うのですが、彼女を全く知らない若い人たちにも知ってもらい評価してもらうことは、大きな波を起こす強力なパワーになることは間違いありません。

2000年以降のJ-POPシーンを見ると、私たちがかつて経験し共有してきたような良質なコンテンツと比較すれば全くのスカスカですね。やたらに大人数で内容の薄い詩とチープな楽曲を歌って踊って、どれもこれもワンパターン…という具合です。そういう人たちが天地真理さんのような、たった1人で勝負する本物の歌手を視聴すると新鮮で、何よりも大きな衝撃を受けると思います。プレミアムボックスの「恋は水色」のような映像を流して、天地真理さんを正当に伝えてくれるTV番組をどこかの局が企画してくれないかな、と最近よく思っております。

太田忠

Re: 私も若い人たちに期待しております

太田さん

テレビではどうしても生出演でないと取り上げられる機会が少ないですね。たまにVTRで出るときも決まりきったものばかり。紅白とかレコード大賞などですね。どの局も見事にワンパターンで、ちょっと珍しい映像を探してみようという意欲は全く無いようです。
その点ラジオでは太田さんの番組はもちろん、先日の「歌謡スクランブル」等いろいろの動きが出てきています。
ただ影響力という点ではテレビはやはり大きいですね。働きかける方法があるといいですが。

バランス

こんばんは。

太田さまの番組、こちらで聴かせていただきました。
理性と感性、両輪のバランスのとれたご発信はいつも心地よく、
道筋を工夫されながら、
冷静に、丁寧に、未来を見据えた全体像へ向かわれてゆく姿勢は
真理さんご本人にとっても、ほんとうに心強い事だと思います。
これからも楽しみにしてます。

それから・・
ここへ来ると必ず、
何事も成せば成る・・そのような気持ちになります☆
またもや脱線しないうちに、帰りますねー!

Re: バランス

愛さん
コメントありがとうございます。

特集とは言え太田さんの番組のように一人の歌手をこれだけ多面的に取り上げている番組は東京のキー局も含めてほとんどないのではないでしょうか。
愛さんもご存知のように、このブログを始めた頃はこんな番組がつくられるなど夢にも思えませんでした。ファンの掲示板の中でさえしばしばトラブルが起きていましたね。でも少しずつ少しずつ真理さんを包む空気が変わってきて、気が付いてみるとこんな番組さえ生まれていたのです。来年は45周年、一つの節目にしたいものです。

愛さんにもお礼を

愛さん、ひこうき雲さん

ご貴重なコメントをいただきまして、ありがとうございます。
「理性と感性、両輪のバランス」「一人の歌手をこれだけ多面的に取り上げている番組」ということですが、実は今回の天地真理特集は私がリスナーだったら「こんな番組が聴きたい」という視点で番組作成をしています。とはいうものの、独りよがりにならないようには気を付けております。

昔、私が中学生の頃、FM大阪で「コーセー歌謡ベストテン」という音楽番組がありました。男性パーソナリティーが曲の紹介とともに「どうしてこの曲はヒットしているのか」「なぜこの曲は人々の心を捉えるのか」という本質的なところまでズバズバ切り込んで説明してくれる番組で、あまりに面白く、痛快で「何でこの人はこんなに知っているのだろう」と毎週欠かさず聴いていました。パーソナリティーは宮川泰さんだったんですね。当時、彼が有名な作曲家であることなど知りませんでしたが、ああいう番組こそ本当の音楽番組だ、と強烈な体験でした。

あれから40年ほど経過し、私のような者が天地真理特集をやらせていただくにあたって、いまだに忘れられない番組であります。

次回8/22の天地真理特集④を聴いていただければ、そのあたりの狙いをもっとわかっていただけるのではないか、と思っております。さらに多面的な真理さんの歌が登場いたします。

いつもありがとうございます。

太田忠

展開

太田さま、
コメントをみてくださって嬉しいです。

[どうして」「なぜ」、は理性に基づいた方向ですね。
感性に由来するテーマを、理に変換し進める、
その舵取りの安定感が、太田さまの持ち味になっているのだな、
と思います。

初回の放送から、
構成内容が自分にはない発想でしたので、
どのような地図を作っていらっしゃるのだろう?
次の経由地はどこかな?・・などと毎回推理が続きます。

天地真理さんの類いまれな才能、その多面的な世界を
歳月をかけ発信し続けていらっしゃる、ひこうき雲さまの信念と、
太田さまの念願であった、このような新しい発信の融合を機に
何かが生まれそうですね!


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