「ひとりじゃないの」をコーラスで

※下に《追記》あります

去る3月3日ひな祭りの日に、BSTBS「日本名曲アルバム」で「昭和40年代女性歌手ヒット曲集」という番組があり、「ひとりじゃないの」が歌われました。
ちなみにこの番組のプログラムは次のようになっていました。
 あの鐘を鳴らすのはあなた
 逃避行
 ひとりじゃないの
 みんな夢の中
 ねむの木の子守歌
 こまっちゃうな
 愛の賛歌
 フランシーヌの場合
 グッバイ・マイ・ラブ
 初恋の丘
 ブルーライト・ヨコハマ
 人形の家

「ひとりじゃないの」はフェリス・フラウエンコーアによる合唱で歌われました。
フェリス・フラウエンコーアは横浜のフェリス女学院大学の声楽専攻の学生及び卒業生で構成されている合唱団です。
ではお聴きください。



いかがだったでしょうか。本格的な合唱による「ひとりじゃないの」、素晴らしいですね。
しっかりとした発声を学んだ若い女性の声は本当に美しいです。心洗われますね。ほれぼれします。
しかし、「 『ひとりじゃないの』ってこんなに美しい曲だったっけ?」と思っている人もいるかもしれません。でもそうなんです。「ひとりじゃないの」は元々美しい歌だったんです。それはシングル版に耳を傾ければわかります。
シングル版は(おそらく先に録音された)アルバム版や歌詞違い版とは歌い方が大きく違っています。アルバム版や歌詞違い版は溌剌として弾けるようなうたです。それに対しシングル版は細部まで表現が磨き上げられて実に美しいうたになっているのです。ただ、テレビやステージで地響きのような大歓声に包まれて歌うときは、会場の空気に共振するようにいつもmaxのところで歌っていて、どちらかと言えばアルバム版や歌詞違い版に近い歌い方になっていたと思います。ですから「ひとりじゃないの」と言えば弾んだ楽しい曲というイメージを持っている人が多いのでしょう。
比較して聴いてみましょう。



歌詞違い版やアルバム版も心躍る素晴らしいうたですね。シングル版ももちろん弾んだ楽しさがあふれていますが、その上に磨き上げられた美しさがあることがお分かりいただけると思います。そして涙が出るようなやさしさも・・・。

フェリス・フラウエンコーアはこの歌をのびのびと清らかに歌って素晴らしいと思います。色とりどりのドレス姿も歌の印象を華やかにしてくれてとても素敵ですね。
こんなふうにいろいろの形でこの歌が歌い継がれていってほしいものです。

《追記》
Mr.Scanさんがコメントで各バージョンについての詳細な分析を書いてくださいましたのでぜひご覧ください。
また、掲載から少し時間が経ってしまってご存じない方もおられるかもしれませんので真さんの分析(1)~(7)も改めて紹介しておきます。こちらもぜひご覧ください。



※リクエスト情報

FMしばたhttp://www.agatt769.co.jp/index.htmlから。

NHKFM「ミュージックプラザ」(月曜)3月16日は「早春のリクエストスペシャル」、23日は「別れの昭和歌謡」、30日は「番組十周年記念リクエストスペシャル」です。他の日や特集に関係のないリクエストも可能です。
リクエストを出す時、「天地真理特集をお願いします」という要望を書き添えましょう。

NHKのラジオ放送90年企画で
 「あなたが選ぶ未来に残したい歌ベスト90」
投票を募集しています。
放送はNHKラジオ第1で3月22日(日)午後8:05~9:55  
投票は当日午後6時まで
  詳しくはこちら
  
アーカイブ(過去記事)へ   「空いっぱいの幸せ」へ

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No title

『ひとりじゃないの』ってこんなに美しい曲でした。
比較して聴いてみると改めて彼女の偉大さが伝わります。
感動です!
これからも色々なテーマでブログ盛上げて下さい。
期待しております。

No title

申しわけありせん。先程の「コメントの投稿」名前、記載しませんでした。

Re: No title

ごめんね青春 さん
コメントありがとうございます。

私もこの比較動画をつくりながらあらためて真理さんのすごさを感じました。
同じ曲を全く別の曲のように歌ってしまう、しかもいずれもが素晴らしい、こんな離れ業をデビューからわずか半年若干20歳でやってしまっていたのですね。しかし、それは自然でその“すごさ”を少しも感じさせないので、現在でもそのことに気づかない人が多いのではないでしょうか。当時、このシングル版の真価にプロの人もほとんど気づいていなかったと思います。気づいていれば当然最優秀歌唱賞だったでしょう。

ハートフル歌姫 天地真理の真骨頂

ひこうき雲さんへ
このBS TBSの番組は見逃してしまいましたので、アップして頂いてありがとうございます。
フェリスのコーラスの女神達は、さすがですね。
透きとおる美声と洗練されたハーモニーは、同門のコーラスならではの素晴しい物だと感心しました。
ただ、コーラス故にハーモニックな歌であるために、すべてがレガートな歌い方でシンコペーションの所などは、リズムのメリハリと躍動感が無いのが残念でした。
それと、メロディの最高音が声が細くなってしまうのも、この曲の明るい曲調のイメージを出し切れていない感が有りました。

さて、我らが歌姫の歌は、この歌にこそ真理さんの抜群のテンポ感とリズム感が表れていると思います。
まずは、LPバージョンとEPバージョンの違いですが、ご承知のようにバックのアレンジが全く別ジャンルです。LPのPOPなカントリー調、EPのライトなスイング調と見事なまでに変わっていますが、これに合わせて真理さんも歌が別物になっています。
一番大きな違いは、さすがは音楽の基本をしっかり押さえている真理さん。
アクセントの拍の位置を変えて歌われています。
LPバージョンでは、アクセントが1拍目と3拍目であるのに対して、
EPバージョンでは、アクセントが2拍目と4拍目になっています。
そして、発声とビブラートの処理も全く変えて歌われています。
そして、LPバージョンでは無い唱法(ベンド唱法)をEPバージョンでは.使われています。「草原も輝く」の「かがや〜くー」の〜です。
これは、典型的なJAZZの奏法唱法です。
また、LPでは曲全編を4分の4拍子で歌われているのに対して、
EPでは.所々4分音符のテンポを変えずに2分の2でカウントする、いわゆるインツーカウントで歌われています。
それが顕著に表れている所は、「いつまで〜も〜、どこまで〜も〜」です。
この4小節間のリズム割は、前半2小節と後半の2小節は同じですが、真理さんは、前半2小節を4分の4カウントで、後半の2小節を2分の2のインツーカウントで歌われています。
このように、一つの曲の中でカウントを変えて歌われる歌手は、真理さんの他に私は知りません。また、真理さんは「恋する夏の日」では.8カウントで歌われている個所も有りますから、驚きです。
それから、今例にあげました個所は、前半2小節を歯切れ良く弾んだ感じのマルカートで、後半の2小節を滑らかなレガートで歌い分けるという、センスの良さも有ります。
そして、さらに真理さんの凄さは、これにとどまらずに、この「ひとりじゃないの」をテレビ番組等で歌われた時に、驚くセンスとテクニックをさり気無く披露してくれていました。
当時の歌番組の伴奏(主にビッグバンド)の本業は、JAZZ屋さんが殆どでした。その為にこの曲の伴奏はかなりスインギーな演奏をしていましたが、真理さんは、そのスインギーな伴奏のスタイルに合わせて、歌の歌い出しを本来の楽譜より3分の1拍早く歌い出したスタイルを聴かせてくれていました。
これには、単なる勢い付けや弾み付けではないという判断の根拠が有ります。
もしも歌い出しの弾み付け等であるならば、その3分の1拍早く歌い出した音は本来の歌い出しの音より3度下の音であるはずです。
しかし、実際には歌い出しの音をそのまま前にセリ出させて歌われています。
この音は、イントロの最後の小節のハーモニーからは外れた非和声音ですから、勢い付けにはなりません。
また、このようにメロディを前にセリ出させて演奏するスタイルは、スイングによくあるスタイルです。
もし、御関心がございましたら、カウント・ベイシーの「ブルーレディに紅い薔薇」をお聴きになられると、サビの演奏が正にこれです。
色々と真理さんの天才ぶりについて書かせて頂きましたが、もしもこの事を真理さんに直接お話できたとしても、真理さんはきっと「あら、私そんな事していたかしら?」とお答えになると思います。
意識せずに感性で音楽に反応していらしたのでしょうね。
だからこそなおさら凄いと思うのです。
そして、このような理屈を超えて、聴く人を心地良くハッピーにしてくれる歌を歌える事が、何と言っても一番凄いですね。
真理さんは、やはり正真正銘の実力派歌手で、ハートフル歌姫ですね。

ひこうき雲さん、長くなってスミマセン!

Re: ハートフル歌姫 天地真理の真骨頂

Mr,Scanさん
コメントありがとうございます。

おっしゃる通り、コーラスでは大勢の声を合わせなければならないのでソロのような小回りが利かないのですね。しかしこのコーラスは半分アマチュアのような団体で。手慣れたプロ合唱団にないフレッシュさがあると思います。この「ひとりじゃないの」も真理さんのような自在な表現はないけれど、みずみずしい魅力を持っていてとても好感が持てました。

シングル版についての大変詳しい分析をありがとうございます。私は、自分がどう感じたかという印象は語れますが、音楽理論、特にポピュラー分野については知識がないので教えられることが多いと思います。これからゆっくりとMr,Scanさんの分析を参考にしながら真理さんのうたを聴き直してみたいと思います。

それにしても、これだけの分析はコメントにはもったいないと思います。ご自分のブログ等で他の曲についてもお書きいただけば、より多くの人の目に触れて、真理さんへの評価がさらに前進できると思います。ぜひご検討ください。

No title

 「ひとりじゃないの」については、いろいろなバージョンがあるんですね。

 最近のYTに、「杏が歌う『ひとりじゃないの』」がありますが、
https://www.youtube.com/watch?v=x6TQhKw6rw0
 今、旬の女優、1986年生まれの「杏」さんが、この歌を取り上げていることに、驚きを感じると供に、ギター一本での歌が素敵です。真理さんも、本来、このようなスタイルで歌いたかったのではないかと・・・・

 ところで、今、facebookで、真理さんが自ら情報発信を始めており、それに対して、多くの方が反応していますね。真理さんが、これを継続して、コメント、画像だけでなく、動画も発信して頂くことを期待しております。

Re: No title

chitaさん
コメントありがとうございます。

この動画は見たことがあるのですが、私はテレビをあまり見ないので杏という人がどの程度活躍している人かよく知りませんでした。調べてみると渡辺謙さんの娘さんで大河ドラマなどにも出演しているのですね。
「70年代の歌はすぐ覚えられる」と言っていますが、たしかに今の歌は私には言葉を聴きとることさえ困難です。英語だと思っていたら日本語だったりということがよくあります。
それはともかく、こういう一定の知名度のある人が取り上げてくれることはありがたいですね。

私はfacebookのアカウントは持っているのですが、登録した途端、”友達候補”を勝手に探して来たり、押しつけがましく不愉快なので使っていません。でも真理さんが始めたのでどうしようか、迷っています。読むだけなら読めますし、私は真理さんと個人的に会ったり話をしたいという方ではないので(取材ができればとは思いますが)、もう少し考えてみようと思っています。

No title

天地真理さんの歌唱力について、詳しい解説、ひこうき雲さん、Mr,Scan さん、真さん、みなさんすごいですね。わたしは音楽そのもには、疎いのでよくわからないのですが^^

ただ私が真理さんの歌を聞いて心に響くのは、そういうことなのかなと思ったりします。

facebookは、確かにひこうき雲さんがおっしゃるような側面がありますね。わたしも友達候補として、会社の上司の名前がでてきて驚きました。うかつにもの書き込めないですね^^

ただ真理さんの友達2500人を越えたようで、その中には最近の真理ちゃんのことやファンクラブのことなど知らなかった方も多く、天地真理の再評価、その歌唱力を多くの方に知ってもらうためにも有効かなと思ったりしています。


Re: No title

しんりさん
コメントありがとうございます。

私の場合、真理さんのうたを聴いて自分の心が何を感じたのか、できるだけ言葉で表そうとしています。言葉で表すことで他の人にも追体験してもらって、真理さんのうたを実際に聴いてみようという気持ちになってほしいからです。Mr.Scanさんや真さんはそういう心の動きがどうして生まれるのか、追求されていますが、目指すところは同じだと思います。

天地真理さんがfacebookを始められたのはよいことだと思います。確かに「友達」には「<矢車草>を聴いたことがない」という人も結構いて、広がりがありますね。そういう人たちがこれを機会に、もういちど真理さんのうたを聴いてみようと思ってくれるといいですね。


真理さんの素晴らしさ

先に、長々のコメントを書かせて頂き、たいへん失礼致しました。
今回、私が書かせて頂きました事は歌手天地真理のスゴ技の一部だと思います。
真理さんの歌唱には、まだまだ幾つものスゴ技が隠されていますが、真理さんはそれらを決してひけらかす事なく、さりげなくお歌いになられてます。
それはきっと、聴き手の耳と心に心地良く届く事を一番大切にしていらしたからだと思います。
正真正銘の歌姫、ハートフル歌姫ならではの事ですね。
ですから、あの お優しい歌声を耳にして心に温もりを感じないはずがないので
す。

Re: 真理さんの素晴らしさ

Mr.Scanさん

>真理さんはそれらを決してひけらかす事なく、さりげなくお歌いになられてます。
その通りですね。真理さんのうたは一見何の技巧もないように見えます。逆に言えばそれだけ自然だということです。でもよく耳を傾ければ、デリケートで豊かな表情があることがわかります。だからこそ、私たちの心を躍らせ、あたたかく包み込み、幸せで満たしてくれるのですね。

コーラスのひとりじゃないの

こんばんわ、ひこうき雲さん。熊五郎です。コーラスのひとりじゃないのを聴き、なんとなく間延びしているように感じがしました。もち、歌声はみなさん、素晴らしいのです。私は発声法や合唱や技術的なことは皆目わかりませんが、歌手って人の心に感動を与えるのが商売と思っている人間なので、申し訳ないけど、コーラス風に歌われても、真理ちゃんの歌い方に耳が鳴れているのでピンときませんです。でも、面白いと思いました。

Re: コーラスのひとりじゃないの

熊五郎さん
コメントありがとうございます。

合唱は大勢で合わせるため小回りはきかないのですね。たとえばキャンディーズのようにたった3人の場合でも合わせるときは細かな表情は出せていません。特に即興的な動きはソロでないと無理ですね。
しかし逆におおらかにゆったり歌うと合唱はとても美しいです。その意味で私はこの合唱も好きです。
同じ真理さんでもここに上げた3つのバージョン、それに2つのライブバージョン、それぞれに違った魅力があります。「ひとりじゃないの」は多彩ですね。

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