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5月21日

先日、5月19日の「タブレット純 音楽の黄金時代」は森田公一特集でした。森田公一特集ならリクエストすればよかったのですが、実はこの番組のHPの更新が遅く、特集テーマを知ったのが直前だったので間に合いませんでした。しかし、当然のことですが真理さんの曲が一番にかかりました。お聴きください。


番組で紹介があったように、今日5月21日は「ひとりじゃないの」の発売日ですから、この特集のタイミングもよかったですね。
私は、これまでもたびたび書いてきたように、森田公一との出会いが歌手天地真理の魅力を全面的に開花させたと思っています。一方、森田さんにとっても「ひとりじゃないの」の成功が作曲家としての評価を確立したと言ってもいいと思いますから、どちらにとってもこの出会いはかけがえのないものだったと言えます。そしてそのおかげで、私たちは真理さんの素晴らしい歌の数々を聴くことができるのですから、私たちにとってもこの出会いは幸運だったと言えます。お聴きいただいたように、この番組でも一番に「ひとりじゃないの」がかかりましたが、実はもう一曲「想い出のセレナーデ」もかかったのです。ただしこちらは浜田朱里さん版でした。同じ歌手の曲が2曲かかるというのは珍しいですから、森田さんと真理さんの結びつきの強さが現れています。しかしまったく同じ歌手ではということで浜田さんに替えたのでしょう。
できればここで森田公一さんについてもっと詳しく語りたいのですが準備不足です。更新の間があきすぎてもいけませんから、あらためて別の機会に取り上げたいと思います。

さて実は同じ5月19日、もう一つのラジオ番組でも真理さんの曲が放送されました。FM軽井沢「太田忠の経済金融縦横無尽」です。最後のコーナー「太田忠のピアニスティック」で「若葉のささやき」が太田さんのピアノで編曲・演奏されました。こちらは季節に合わせた選曲です。久しぶりに太田さんのピアノをお聴きください。


太田さんが言われている通り、この曲はこの頃の真理さんの曲では珍しく短調なのですが、聴いているとそう感じません。真理さんのうたの持つ生命力が、むしろ明るく感じさせてしまうのですね。まさに真理さんのうたの力と言うべきでしょう。

※ 天地真理動画プロジェクト(仮称)の「歌手 天地真理を知っていますか」「空前のアイドルへの道」「フォーク歌手 天地真理」への意見、感想も引き続きお願いします。

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聴き比べ「あなた」

聴き比べシリーズ、今回は「あなた」です。
まずオリジナルの小坂明子さんです。

この曲は1973年の第6回ヤマハポピュラーソングコンテストでグランプリを獲得し、同年11月の第4回世界歌謡祭でもグランプリを受賞した作品です。作詞・作曲も小坂明子さんで当時16歳、大阪音楽大学付属音楽高等学校ピアノ科2年生と言うことですから、真理さんと同じように音楽の基礎をきちんと学んだ人でしょう。ただ歌い方は真理さんとはだいぶ違います。真理さんは基本はクラシックの発声法で、すべてファルセットで歌いますが、小坂さんは地声で歌い高音域になるとファルセットに切り替えて歌います。私は当時、小坂さんのうたを聴いて声が洗練されていないし、妙に引きずる歌い方で、あまり感心しませんでした。ただそれはテレビで聴いた感想で、今回しっかり聴き直してみると、それなりの良さがあることもわかりましたが、それは後で触れることにします。

ではこの曲のカバー、第1弾は岩崎宏美さんです。

これはいつ頃のものでしょうか?正直に言って声がひどいです。すべてがひどいと言うわけではなく大部分は(若い頃より)深い声でそれなりに良いのですが、「小さな家を」とか「部屋には」とかいうところでのつぶれたような声ですっかり興ざめになってしまうのです。「あなた あなた」という肝心の部分も同じで、特に後半、盛り上がっていくところで力めば力むほど声が荒くなってしまっています。妙に余裕のあるような歌い方もこの曲に合っているとは思えません。
もっと若い頃の岩崎宏美さんと小坂明子さんの共演もあります。

構えたところがなくさらっと歌っているこちらの方が私には好ましく思えます。若さと言うものは代えがたいものだとあらためて思います。特に声についてはなおさらそうですね。

次に松田聖子さんで聴いてみましょう。

松田聖子さんのチープな声や媚びた歌い方は私は好きでないのですが、ここでもはじめの方はそんな感じです。ただ後半になると感情がのってきます。最後の感極まったような様子を見ると、自分自身の私生活上の出来事からくる感情が乗り移ったのかもしれませんが、それなりに聴く者に訴えるものはありますね。ただこういう演技的な表現は(カメラワークがさらに誇張していますが)好き嫌いが分かれるところでしょうね。私自身はこれを聴いて、岩崎宏美さんの格調を見直しました。

次は八神純子さんです。

小坂さんについて「声が洗練されていない」と書きましたが、八神さんは洗練された声ですね。全体の印象としても洗練されて美しいと思います。ただ引きずるような歌い方とかは小坂さんのオリジナリティを超えていません。この動画に対して「上手い、透明感がある。 しかし全盛期のオリジナルの小坂明子にあった情感、せつなさは無いように思う」というコメントがありますが、私も似た印象です。小坂さんのところで「それなりの良さがあることがわかった」と言っているのはこのことです。

ではいよいよ天地真理さんの歌う「あなた」です。


他の人と全く違いますね。ひとりだけオリジナルから全く自由に心の赴くままに歌っているという印象です。淡々としてどこにも芝居がかったところがなく自然で、それでいて誰よりも豊かな情感に満ちています。
本編HP「空いっぱいの幸せ」に書いた寸評をそのまま引用しましょう。
<冒頭「もしも」につづく「わたしが」ですでに天地真理のあたたかくやさしいうたに心を奪われてしまう。淡々と格調高く、しかし、どこをとっても心の中に浸みこむような情感に満たされる。とりわけ、「ブルーのじゅうたん・・・」ではささやかな幸福への憧れが胸を打つ。この曲は実際は「いとしいあなたは今どこに」というように「夢」が破れた歌なのだが彼女はそのことをあまり強調することなく、憧れをそのまま最後の高揚につなげ、、大きなスケールでフィナーレを築く。繰り返し部分の「そして わたしは」の2段ロケットのような推進力の与え方にも彼女の天性のひらめきが生きている。>

最後におまけをひとつ。以前つくって紹介したことがある「3人娘共演版」です。


※ 天地真理動画プロジェクト(仮称)の「歌手 天地真理を知っていますか」「空前のアイドルへの道」「フォーク歌手 天地真理」への意見、感想も引き続きお願いします。

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