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ライブ版「恋と海とTシャツと」

Youtubeに「恋と海とTシャツと」が最近アップされました。
  http://www.youtube.com/watch?v=cH5HeMhHj_s&feature=channel
テレビなどのライブ録音と思われます。
 この曲は、真理さんのシングルの中で私が一番好きな曲なのですが、ちょっと人気が下降し始めたころで、この次が「想い出のセレナーデ」ですから、一般の人には少し印象が薄いのかもしれません。また「恋する夏の日」にイメージが似ていることもその原因かもしれません。本当は、「恋する夏の日」がちょっと単調なところがあるのに対し、この曲は実に表現が豊かなのですが、人気ではかないません。そのためか、Youtubeでもライブ録音はいままでアップされていませんでした。CDでも、2つのライブ盤ではこの曲は歌われていませんから、ライブは聴けないものとあきらめていました。それが突然アップされたのですから、こんなにうれしいことはありません。
 聴いてみると、テンポが私の記憶にあるものよりちょっと速めですが、当時聴いた真理さんのうたがたしかによみがえってきました。声は必ずしも好調と言えませんし、バンドが快速でバンバンとばしていきますから、ちょっと歌いにくそうなところもありますが、早いテンポでも真理さんならではの魅力的な表情が現われていて(たとえば「お日様がきれい・・」の素晴らしさ)、ぐんぐんと引き込んでいきます。
メロンパンさんも取り上げていますが
   http://anotoki.seesaa.net/article/132742930.html
会場の雰囲気もヒートアップしてきて、真理ちゃんワールドが全開です。
 この生気!この楽しさ!そして湧き上がってくるよろこび!
          これこそ“真理ちゃん”です。
細かく言えば、もう少し落ち着いたテンポだと、「白い雲にのせて・・・」のところがもっと軽々と青空に羽ばたくように歌われるはずだし、最後の「シャララ・・・」ももっとおしゃれなはずだけれど、ぜいたくは言えません。あの頃の真理さんのもっていた魔法の力がまちがいなくよみがえっています。夢のような録音です。



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「水色の恋」の作詞・作曲者

 天地真理のデビュー曲「水色の恋」の作詞・作曲者の田上えりさん、田上みどりさんについては知らない人が多いようです。プロの人ではないので当時も業界関係者にさえ謎だったようですが、『週間明星』1972年1月23日号に「天地真理のヒット曲の陰に謎の美人姉妹」というタイトルでお二人と真理さんとの対面の様子が載っています。

 周知のように「水色の恋」は1970年11月5日行なわれた第2回ヤマハ作曲コンクール(第4回から「ヤマハポピューラーソングコンテスト」と改名)の予選通過曲の中にあった「小さな私」という曲(このときは藤田とし子さんが歌った)を、このコンクールにほかの曲(OTHERWISE)を歌って参加していた真理さんがその曲集から見い出し、やがて自分のデビュー曲となったのですが、真理さん自身もこのお二人についてはまったく知らなかったようで、テレビ局で“田上えりさんの友達”という人に話しかけられて、「田上」が「タノウエ」と読むこともはじめて知ったようです。そしてそれをきっかけに(この記事によれば)週間明星の記者がお二人を探し当てて初めての対面ということになったのです。

 作詞の田上えりさんは横浜に実家がある3人姉妹の末っ子で、このとき聖心女子短大2年の20歳。高校時代から同人誌に散文詩を発表していたそうです。作曲の田上みどりさんは長女で芸大の楽理科を卒業し前年結婚したばかりの23歳。在学中からヤマハミュージックスクールの講師を務めていて、第2回ヤマハ作曲コンクールに応募する際、えりさんの詩のひとつを使って作曲したのが「小さな私」だったということです。

その創作過程について姉妹はこう語っています。(記事のまま)
「小さなわたし」は趣味的につくったものなので、その後2人でかなり手を入れました。2番はあとから書き足したものですし、“水色に残された影・・・”というところは、別れのイメージはクールな感じにしたかったから・・・。天地さんは‘白雪姫みたいな心’という言葉にひかれたとおっしゃいましたけど、あれは童話の‘白雪姫’と関係なく、ただフィーリングで可愛いムードを出したかったの。でも私たちのつくった歌がこんなにヒットするなんて、想像もしませんでした。やっぱり、真理さんの歌い方に魅力があったんじゃないでしょうか」

 「白雪姫」にあまり意味はなかったというのは、ちょっと意外かもしれませんが、実際の作者ならではの話ですね。お二人と真理さんの対面は1月9日、青山の喫茶店で行なわれたそうですが、たちまち意気投合して楽しいものになったようです。真理さんが中学、高校時代をすごしたのは横浜の隣といっていい座間ですし、音大付属高校から大学へ進学する道もあったわけですが、その場合は楽理科を考えていたとか、高校在学中から、そして卒業後ヤマハミュージックスクールで学んでいたなど、お二人と接点も多くとても身近に感じたのではないでしょうか。ちなみに3人姉妹の次女の方が偶然にも「まりさん」で、お二人と真理さんが並んで歩く姿は本当の姉妹のように見えますね

田上姉妹と001 田上姉妹2

 なお、この記事の冒頭にはこの年、渡辺プロに届いた年賀状が一番多かったのは森進一でも小柳ルミ子でもなく天地真理で、全盛期のタイガースに匹敵すると書かれています。歌手デビュー後わずか3ヶ月という時期を考えると驚異的な人気沸騰だということがわかります。

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