君よ知るや南の国

先月末から1週間ほどイタリアに行ってきました。べネチア、フィレンツェ、ローマを訪れましたが、3都市はやはり忙しいですね。これまでは1都市または2都市でしたから迷いながら路地をうろつくという余裕もあったのですが、今回はそういうことができなくて少し物足りませんでした。それでも、昨年も書いたように「本物を見なければわからない」ということを実感でき、行った甲斐はあったようです。
イタリアと言えばドイツなどの北の国の人々にとって太陽輝く憧れの南の国でした。ゲーテも「君よ知るや南の国」とうたいました。

ところが私が訪れた時はちょうど曇っていて、ローマでは雷雨にまで会いました。その意味でもちょっとついていませんでした。

最初の街ベネチアは街自体が「行かなければわからない」ものでした。街自体が海に浮かぶ島で、入口までは車が入れますが、中は1台も走っていません。交通は歩き以外は水上交通で特に水上バス「バポレット」が便利。ゴンドラは今は観光用のようですが、狭い水路では一番。いずれも楽しく気持ちのいい乗り物です。人は多いけれど空気はきれいで居心地のいい街並みでした。
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フィレンツェではウフィッツィー美術館がさすがによかったですね。ボッチチェリーの「春」は写真で見ていたより背景がやや暗めでしっとりとした感じがしました。特に素晴らしかったのはラファエロです。「聖母像」なんてみんな同じじゃないかと思ってしまいますが、実物を見ると全く類型的でなく、気高いやさしさが心を打つ作品でした。ティチアーノの「ウルビーノのヴィーナス」も、マーク・トゥエインは下品、下劣と言ったそうですが、そういう評判にとらわれず実物を素直に見れば、古典の節度をもった深みのある美であり、「挑発的」と評される目つきも私にはしっかりと自我を持った女性の目に見えました。
ウルビーノのヴィーナス顔

何事も世間にあふれる評判にとらわれていては本当の価値はわかりません。(唐突に話題が飛びますが)天地真理さんにもそういうことがいえますね。最近、そうした本物を見抜く目(耳)を持った方を知ることができました。芹田陽子さんと言う方で「魅惑の天地真理、美しきアイドルたち」というホームページを昨年10月に開かれています。こちらです。
お読みいただくとわかるように芹田さんはテレビを見ないご家庭だったということでリアルタイムでは真理さんの歌はお聴きになっていなかったようです。しかしそれだからこそ余計な先入観をまったくもたなかったこと、また幅広いジャンルの音楽に親しんでこられて確かな耳をお持ちであったこと、それらによって真理さんのうたの本来の価値を見抜かれたのだと思います。「心を両手で暖めてくれる感じ」とか「美しい歌が天地さんに歌われたくて運命的に出会った」とか素晴らしい表現がいくつもあって、皆さんきっとうなづきながら読まれるのではないかと思います。

(話が戻りますが)最後はローマでしたが、ちょうど復活祭に重なってしまい、世界中から人が集まってきていて市内はどこも大混雑でした。特にバチカン美術館は満員電車のような人混みで疲労困憊し、ようやくたどり着いたミケランジェロの「最後の審判」もゆっくり見ようという気力がなくなってしまいました。
ただローマも郊外はそれほどのことはなくカラカラ浴場やアッピア街道はのどかで古代に思いをはせることができました。
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アッピア街道の脇に黄色い可愛い花が咲いていて、「あれ、ミモザじゃないか?」と思ったのですが、この日はガイドさん付のツアーだったので自分だけゆっくり見ることができず、写真も取れませんでした。でもイタリアでは3月8日が「ミモザの日」だそうですからたぶんそうだと思います。
ちょっと疲れた旅でしたが、この曲を聴くと疲れも癒されます。




※ 天地真理動画プロジェクト(仮称)の「歌手 天地真理を知っていますか」「空前のアイドルへの道」「フォーク歌手 天地真理」への意見、感想も引き続きお願いします。


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フォーク歌手 天地真理

天地真理動画プロジェクト(仮称)第3弾です。前回は「アイドル」に焦点を絞った動画でしたが、今回は「フォーク」に焦点を当ててみました。
真理さんの歌うフォークがどんなに素晴らしいかは、聴いたことのある人は誰でも知っていることです。しかし当時ファンだった人でもシングルしか聴いたことがないという人は多いと思います。ましてテレビの歌番組でしか彼女の歌を聴いたことのない人は「天地真理」と「フォーク」とが全く結びつかないと言う人も多いと思います。というのも当時は「アイドル」と「フォーク」とはある意味で正反対のジャンルと考える傾向がありましたから。
たしかにその頃までのフォークは、商業主義と一線を画した自己表現運動という面がありました。それに対してアイドルは商業主義そのもので、うたはそっちのけで見た目の可愛さだけで虚像を売ると見られていた面がありました。
しかし真理さんにはそんな理屈は関係なく、「いい歌はいい」という基準しかなかったと思います。真理さんがフォーク好きだったのは、ただ自分の心に響いたからというシンプルな理由だったのでしょう。

ともかく、そういう真理さんのフォークを聴いたことのない人にぜひ聴いてほしい。そして真理さんがどれだけすぐれた表現を持った歌手だったかを知ってほしいというのが私の願いです。
これもテスト版なので、私自身すでに改良しなければと考えている個所がいくつかあります。ご覧になっての感想、意見をぜひお寄せ下さい。
前回の「空前のアイドルへの道」についても引き続いて感想、意見をお願いします。




※ 天地真理動画プロジェクト(仮称)の「歌手 天地真理を知って
  いますか」
「空前のアイドルへの道」への意見、感想も引き続き
  お願いします。



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空前のアイドルへの道

追加あります

真理さんの誕生日に合わせて新企画として天地真理さんの魅力をアピールする動画シリーズの構想を紹介しました。そしてテスト版として第1回「歌手・天地真理を知っていますか」をこのブログ限定で公開し、皆さんのご意見を募りました。すると、多くの方からご意見をいただくことができました。いずれも率直なご意見で、天地真理さんのためにこの動画が少しでも良いものになるようにと言う皆さんの思いが感じられるものでした。私にとっては、やはり自分だけではわからない第3者の客観的な見方を知ることができて大変参考になりました。そこでテスト版をどう改良していけばよいかといろいろ考えたのですが、正直なところ難航しています。それはこの第1回の「導入」という性格をどう考えるかということにもなるので、どのような人を対象に考えるか、その対象にはどういうアプローチが有効か等、私自身まだ考えがまとまりません。しかしそれを待っていたのでは永遠にそこで止まってしまうかもしれませんので、とりあえず少しずつ前に進めるということで次のテスト版をつくることにしました。
しかしこれがまた難しくて、順当に進めるとすると、前回紹介した試案の2番目ということになりますが、内容や順番がそれでいいのか、また悩んでしまいました。そこで、一番作りやすいところからというわけで、「空前のアイドルへの道」というテーマでつくってみました。
これは<アイドル>に絞った内容ですから実績をあげればいいのでとてもわかりやすいのです。それでもどういう構成にするか、どういうデータを紹介するか、データに現れない“人気”をどう形にするかなど難問が結構ありました。それでもこのテーマは、作りながら、真理さんの輝きを満喫できるのでとても楽しい作業でした。ひとりで楽しんでいたら、うっかり、入れるはずのデータを忘れてしまったり、ここをこうしたらよかったというところも後から気が付きましたが、テスト版だからいいや、ということで、とりあえず紹介します。真理さんは1位曲が5曲もあるのでそれを聴いてもらおうと思ったら予定より長く20分ほどの長さになってしまいました。また、ナレーションの音も編集中は問題なかったのに動画にしてみたら少し割れて聴こえたり、いろいろ不備はあると思いますが、ご覧いただいて、感想や意見をぜひお寄せ下さい。



<追加>
2月17日朝日新聞土曜版beの「もういちど流行歌」は1972年2月の歌でした。メインで取り上げられた歌は奥村チヨさんの「終着駅」でしたが、アンケートによる「読者のベスト15」に真理さんの曲が2曲入りました。この時期は「水色の恋」と「ちいさな恋」の入れ替わり時期で、アンケートの候補である当時のベスト20には両方とも入っていて、そこから複数選ぶという方式でしたので、こういう結果になったのでしょう。両方合わせると3位に入るので、一つに絞れればなどと考えてしまいますが、特にファンではない一般の人たちも入っているでしょうから、なかなか思い通りにはなりません。むしろそういう一般の人たちが真理さんの歌に投票してくれたことでこういう結果になったのだと思いますので、喜びたいですね。
朝日beもういちど流行歌197202



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昭和の歌姫

追追加あります

1月13日の朝日新聞土曜版beに、おなじみの「もういちど流行歌」とは別に「昭和の歌姫 ひばり? 百恵?」という記事がありました。「昭和の歌姫」と呼びのにふさわしいのは美空ひばりか山口百恵かという読者アンケートです。結果は72%が美空ひばり、28%が山口百恵というグラフを見て視線を下に動かしていくと「天地真理」という字が見えました。「あれ」とよく見てみると「「歌姫と呼びたい女性歌手は?」という質問の回答でした。つまりこのアンケートでは「昭和の歌姫と呼びのにふさわしいのは美空ひばりか山口百恵か」という二者択一の質問とは別に「あなたが歌姫と呼びたい女性歌手は誰ですか」という自由選択の質問があったようなのです。そして後者の回答に天地真理さんが入っていたのです。
(大きくして読むには、画像をクリックし、出てきた画像の上で右クリックし「新しいタブで開く」をクリックしてください)
グラフ
昭和の歌姫beアンケート本文

最初の質問は、ひばり、百恵のどちらかを選ぶ(どうしてこの2人に絞ったかは書いてありませんが)という形ですから、二人とも違うと思う人は無理やり選ぶ(または回答しない)ということになります。そこで二人以外の歌手も選べるようにということで後の質問が設けられたのかもしれません。ただ後の質問は、自分が「歌姫」と思う人を、「昭和」に限定せずに何人でも選択していいということで、最初の質問とは少し意味合いが違います。
そしてその中で天地真理さんは15位でした。この順位はどうなのか少し考えてみましょう。
そもそも「歌姫」とはどういう意味でしょう。私の記憶ではこの言葉がマスコミなどでさかんに使われるようになったのは比較的新しいと思います。「歌姫」を国語辞書で引いてみると単に「女性歌手、女流声楽家」などと出てくるだけです。とすれば女性歌手は誰でも歌姫なわけで、選ぶということ自体意味がないことになります。実際そうした使い方もたしかにありますし、それが以前の使い方でした。しかしこのアンケートや近年マスコミで使われる「歌姫」には何らかのカリスマ的な要素を持った女性歌手といった意味合いが付け加わっているように思います。Wikipediaで「歌姫」を引くと「女性の歌手や声楽家、ディーヴァ、芸妓」となっていて、「ディーヴァ」という言葉が出てきます。さらに「ディーヴァ」をWikipediaで引くと<ラテン語で「神々しい・神がかり 的」を意味するdivaに由来する語で「 神々しい人(女性)」「女神」を意味する。転じてオペラで卓越した歌唱をする女性歌手の 賛辞として広まった。日本語では「 歌姫」と訳されることが多い>と書いてあり、代表例としてマリア・カラスの画像が出ています。マリア・カラスはイタリアオペラにおいて20世紀後半最高のソプラノ歌手であり、舞台での姿や演技も圧倒的な<華>があり、まさにカリスマ的な存在でした。そういう歌手を「ディーヴァ」と呼んだのですね。そして、おそらくこの「ディーヴァ」に当たる日本語として「歌姫」が使われるようになったのではないかと推測されます。
そこで「歌姫」の条件を整理すると、「卓越した歌唱」と他の人にない<華>があげられるのではないでしょうか。その観点で天地真理さんを考えると、この2つの条件は十分満たしていました。にもかかわらず、あまり上位にならなかったのは真理さんの<うた>を(当時の先入観で)「卓越した歌唱」と思っていない人がまだまだ多いということではないでしょうか。もちろん、このアンケートは「beモニター」にアンケートしたと書いてありますから特定の範囲の人たちの傾向であって、一般的な傾向とは必ずしも言えません。しかし、一般的な傾向を調べても似たような傾向が出るのではないでしょうか。その意味では私たちの努力がまだまだ必要だと思います。美しく、やさしく、あたたかく、心をよろこびで満たし幸せにしてくれる天地真理さんの<うた>の素晴らしさをもっともっと多くの人に知らせるにはどうしたらよいでしょうか。

<追加>
コメントにありますようにMMM2さんに教えていただいたテレビ朝日「中居正広のミになる図書館」で放送された世代別歌姫ランキングを紹介しておきます。
番組の様子は http://www.dailymotion.com/video/x58sfjf
詳しい内容は http://shabonyu.com/mininaru_library20170116/
世代別歌姫ランキング20170116中居正広ミになる図書館1万人


<追追加>
NHKFM 2月15日 13:00~ 「歌謡スクランブル」
 「アイドル作品集」  天地真理に始まり山口百恵で終ります。

TBSテレビ 2月12日 19;00~ 
「歌のゴールデンヒット -青春のアイドル50年間-」 
 4時間スペシャルということで天地真理さんに当然触れるはずですがどの程度かはわかりません。


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ひとりじゃなかった

<追加情報あります>

10月14日、朝一番に朝日新聞土曜版beを開きました。予告通り「もういちど流行歌」で「ひとりじゃないの」が取り上げられていました。全国紙でこれだけ大きな紙面で天地真理さんの話題が載るのは本当に久々ですね。それもとても心和む記事でよかったと思います。すでに何人ものファンの方々が報告されていますが、一応記事を掲載しておきます。
ひとりじゃないの紙面
(クリックして拡大してご覧ください。見にくければWEB版でご覧ください。WEB版は無料会員登録すれば読めますが、会員登録したくない方はしんりさんのブログで文章を読むことができます。)

この記事のテーマは冒頭部分にはっきり書かれていますね。
「真理ちゃんといえば「元祖女性アイドル」。最大の魅力はスマイルで、歌のうまさは二の次という印象もありました。でも、実は高校で声楽を学んだ本格派だったって知ってましたか?」
つまり「歌手・天地真理」に焦点を当てた記事と言えると思います。読者のコメントも「アイドル・天地真理」に関するものもあったはずですが、「歌唱力を再評価する声」を集めて紹介しています。本来の意味でのマスコミでこういう記事は初めてかもしれません。その意味でこの記事は私たちが待ち望んだものと言えると思います。このような観点で記事を書いてくれた担当の記者さんに心より感謝したいと思います。
ただ欲を言えば、もう少し<うた>の面を掘り下げてほしかったと思います。こういう記事は興味をもって読んでもらうためにどうしてもエピソード的なことが多くなるのは仕方ないと思うのですが、真理さんの<うた>を評価する根拠が国立音高で声楽を学んだという経歴しかなく、真理さんの<うた>の具体的魅力に触れたのは読者のコメントだけです。「ひとりじゃないの」を取り上げたなら、それを真理さんがどう歌っているかということを追究して欲しかったと私は思うのです。そうしてこそファン以外の人たちに真理さんの<うた>の魅力を理解してもらえると思うからです。しかしスペース等の制約もあるでしょうからやむを得ないことかもしれません。
記事の最後がいいですね。結びの言葉「ひとりじゃなかった」には真理さんの青春へのあたたかな共感が感じられました。

それから同時に行われた投票ですが、「ひとりじゃないの」は残念ながら4位でした。

ひとりじゃないの順位
605票ですから先日の「想い出のセレナーデ」の時に比べれば格段に増えました。しかしそれでも1位には届かなかったのです。いつも言っているようにこのランキングはかなり狭い範囲での投票の結果で必ずしも一般的な傾向を示すとは限りません。しかし逆に狭い範囲だからこそ強力に取り組めばいい結果も出せるのです。その意味で考えさせられる結果でした。

しかしともかくもこのような記事が掲載されて、あらためて真理さんの歌を聴いてみようという人たちがたくさん増えることを期待したいものです。

<追加情報>
ラジオ日本「タブレット純 音楽の黄金時代」(土曜17:55~20:00)
10月28日は「1971年の10月にリリースした歌、ヒットした歌」です。リクエスト、メッセージは番組HPから。

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