君よ知るや南の国(3)

(1)ではオペラとの比較、(2)ではシングルとアルバムの比較をしてきました。今回はこのミュージカルのライブ版を取り上げてみたいと思います。カテゴリーも「聴き比べ」ではなく「秘蔵ライブ」シリーズになります。
「え!ライブ版ってあるの?」と思われる方もあると思います。たしかに、アルバム「君よ知るや南の国」はライブと間違われやすいですがスタジオ録音ですし、ライブ録音は公式には発売されていません。渡辺プロやソニーに残っているのではないかという期待もありますが、渡辺プロの場合は2006年のプレミアムボックス発売の際「クラス会」が発見されていますから、このミュージカルも録音・録画があればその時発見されていたはずではないでしょうか。ソニーはライブ録音があれば、わざわざスタジオ録音でアルバムを作る必要もないでしょうから、やはり持っていないのだと思います。
ではライブ録音はないのか、ということですが、日劇のステージそのものではないけれど、そこでのうたをうかがうことができる録音はあるのです。公演中に放送されたフジテレビ「ラブラブショー」での真理さんのうたです。
私がYoutubeに投稿した動画をご覧ください。どういう場面かわかるように台本を読めるようにしてあります。小さければ全画面にして見て下さい。「初めての涙」(~3:25)「明日へのワルツ」(~6:20)「君よ知るや南の国」が歌われています。



ほれぼれするような素晴しさです。テレビの番組ですから、タイプとしてはシングル版に近く、アルバム版ほどドラマティックではなくバランスの取れた美しいうたですが、歌い込んでミニヨンの心情もより深くとらえられています。シングルと比べると声も表現もより繊細で豊かになり、自然でみずみずしい情感があふれるようです。公式、非公式を問わず真理さんの歌の録音の中で最も完成度の高いものの一つと言えます。
私はこれは舞台で歌い込んできたおかげだとこれまで思っていました。しかし今回時系列を整理してみたら、この放送は6月1日、つまり公演が始まった翌日でした。そこでこのラブラブショーにも出演されたプロデューサーの橘さんにお尋ねしたところ、やはり公演に先立って録画されたようです。ということはそれまでの稽古で初日前にここまで仕上げたということです。観てもらうからには最初から完成したものを見せるという、当たり前かもしれませんがプロとしての仕事の厳しさを、この記事を書きながら垣間見た思いがしました。

なお、この「ラブラブショー」の番組そのものもYoutubeで聴くことができます。出演は真理さんと峰岸さんのほか、ゲストに小山田宗徳、,友竹正則、宮川泰、安井かずみ、中村哮夫(演出)、橘市郎(制作)などの皆さん、それに特別ゲストとしてミュージカルに出演した犬のジャックとその飼い主である 岡崎友紀さん、さらに 森光子さんの声のメッセージもあります。打ち解けた楽しい会話からこのミュージカルの制作現場の雰囲気も伝わって来るようです。



もうひとつ、この制作現場の雰囲気を感じさせる録音があります。公演の約2か月前1975年4月7日に放送されたTBS「モーニングジャンボ奥様8時半です」です。この日は「天地真理さんの3つの秘密」という特集で、その3つ目としてミュージカル「君よ知るや南の国」が紹介されています。ゲストは小山田宗徳さんと加茂さくらさんです。



このミュージカルへの真理さんの意気込みと、初めての経験への不安、それを暖かく見守ってくれているベテランのお二人のやさしさが伝わってきますね。

さてこのようにこのミュージカルに関係した録音はいくつかあるのですが、ミュージカルの舞台そのものの映像・録音は写真以外には存在しないと私はあきらめていました。ところがあったのです!
何と8mmカメラで撮影された映像がデジタル化されて公開されたのです。
中島志津男さんがfacebookで「君よ知るや南の国」と「大人への憧れ」を公開されています。
 「君よ知るや南の国」はこちら
 「大人への憧れ」はこちら

このような映像が見られるとはまさに奇跡と思えます。私は実際に見たとはいえ、それほど近い席ではありませんでしたから、こういう真理さんの表情まではあまりよく見ることができませんでした。ですからこれは初めて見る映像です。これによってある意味で真理さんの活動の中の空白が埋められ、いわば“ミッシング・リング”がつながったと言えます。公開してくださった中島さんには深く感謝したいと思います。
なお、中島さんはこれ以外にも真理さんの貴重な映像を公開されていますからこちらをぜひご覧になってください。

3回にわたってミュージカル「君よ知るや南の国」をテーマ曲を中心に様々な録音、録画で見てきました。そのことを通じて、私自身、このミュージカルの魅力をあらためて知ることができました。また、その中で天地真理さんが普段テレビなどではなかなか発揮できなかった多彩な表現力を存分に発揮し、一段と成長したこともわかると思います。


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君よ知るや南の国(2)

前回は天地真理さんが歌ったミュージカル「君よ知るや南の国」の同名テーマ曲とその下敷きとなったトマ作曲のオペラ「ミニヨン」の同名曲とを聴き比べました。
その際天地真理さんのうたはシングル版(「初めての涙」B面)を使ったのですが、真理さんの「君よ知るや南の国」にはほかに2つのバージョンがあります。それはアルバム「君よ知るや南の国」に収録されているものです。
このアルバムはこのミュージカルの中で真理さんが歌った曲をストーリーの展開に沿ってナレーションとセリフ、劇中音楽でつないで構成されています。つまり、日劇のステージのライブ録音ではなくスタジオで録音されたダイジェスト盤です。しかし時々ライブ録音と勘違いされている人がいるのは、実際のステージを彷彿とさせるような臨場感があるからです。このアルバムでの真理さんの歌唱は他のアルバムやシングルでは見られない特徴があります。そのことを私はホームページ「空いっぱいの幸せ」の中の「各曲寸評」で次のように書きました。
 このアルバムの彼女の「うた」は本当にすばらしい。ドラマの展開に
 ともなって歌われるだけに、表情も大きく劇的に歌っていて、普段の
 彼女のうたでは聴けない多彩な技巧が見られる。声もかなり地声を
 使っている場面もあり、さまざまな工夫が見られて彼女の才能を証明
 するアルバムとなっている

では具体的にどう違っているでしょうか。まずもう一度シングル版を聴いていただき、次にアルバムでオーヴァチュア(序曲)に続いて収録されている最初の「君よ知るや南の国」をお聴きください。

<シングル>


<アルバム1>


曲としてはほぼ同じなのに<うた>としては全然違いますね。シングルの方は前回も書きましたように幸福感に満ちた輝かしいうたです。それに対しアルバム1は翳りのあるうたです。歌われる場面は前回のオペラの場面とほぼ同じです。ここでの真理さんは、歌いすぎず抑制的でほの暗い心情を表現し、憧れが高まってもどこか儚く、遠くの光に向かって手を差し伸べるような切なさがあります。太陽の輝く南の国への憧れを歌っていますが「今は寒い北の国」なのです。このように真理さんは、それだけで完結するシングルの場合とストーリーの中のある場面で歌われる場合とをはっきり歌い分けているのです。
もうひとつ、シングルは5月21日発売ですから公演の前なのです。一方アルバムは7月1日発売ですからおそらく公演中に録音されたものと思われます。ですからシングルの方はまだ真理さんがミニヨンになりきっていなくて純粋に音楽的に表現したもの、アルバムの方は完全にミニヨンになりきって<役>としての表現になっているということも言えるでしょう。
では次にフィナーレで歌われる「君よ知るや南の国」を聴いてみましょう。

<アルバム2>


こちらも全く違いますね。まず、歌い出しが地声です。私は実際日劇でこのミュージカルを見ているのですが、40年以上たって一つ一つのうたは覚えていません。しかし、地声で歌い始めたこの曲はかなり覚えているのです。それだけインパクトがあったということですね。なぜ地声だったのか、これは聴けばわかる通りですが、身体の緊張が解けたような楽々とした印象があります。この場面は、イタリアで静養していたミニヨンが、彼女への愛に気づき後を追ってきたウィルヘルムと再会して互いの気持ちを確かめ合い、そのうえ、ミニヨンをつかず離れず見守っていた不思議な老人ロタリオが実はイタリアの貴族でミニヨンの父親だということがわかり、天にも昇るような幸せを歌うところです。真理さんの地声はまさにこの夢見るような幸福感を見事に表現しているのです。後半はウィルヘルムとの二重唱になりますが、はじめはやはり地声です。しかし、よりメリハリがついて幸福感はさらに増幅されています。「白い雲に」のあたりの美しさも印象的ですね。最後、「私は歌う」からフィナーレまでは真理さんのファルセットが全開でスケールも大きく、どんどん輝きを増してオペラのような高揚を見せて終わります。前半の陶酔から後半の高揚へ、この組み立ても見事です。

こうして聴き比べてみると、歌として完結しているシングルの場合と、ストーリーを伴うミュージカルの場合、そしてその各場面のシチュエーションの違い、そうしたことによって真理さんが実に見事に歌い分けていることがわかります。
今回この記事を書くためにオペラとミュージカルのさまざまな歌を聴き、台本も読み直す中で、トマのオペラのすばらしさが改めてわかりましたが、同時にこのミュージカルがオペラとは一味違う魅力をもったとてもよくできたミュージカルであることも再認識できました。そして何度聴き直しても新鮮な真理さんうたのすばらしさに酔うことができました。
次回はこのミュージカルのライブ版について触れたいと思います。

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おまけを一つ、Youtubeでオペラ「ミニヨン」の歌をいろいろ聴いているうちに見つけたものです。このオペラで「君よ知るや南の国」に次いで有名な「私はティタニア」です。これはウィルヘルムをめぐってミニヨンの恋のライバルともなる一座の看板女優フィリーナが劇中劇で歌う歌です。不世出の(と私が考える)コロラトゥーラ・ソプラノ、エディタ・グルベローヴァの超絶技巧をお楽しみください。




リクエスト情報
NHKFM「歌謡スクランブル」
     (月~土 13:00~14:00) 
 リクエスト特集(3月予定) リクエストは番組ホームページから。
      締め切りは2月12日(日)です。


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君よ知るや南の国(1)

聴き比べシリーズ、今回は少し変わった趣向になります。
曲は「君よ知るや南の国」です。この曲は天地真理さん主演の同名ミュージカルのテーマ曲です。このミュージカルは1975年5月31日から6月24日まで約1か月にわたって日劇で上演された真理さんにとって初めての、そして唯一となった本格的ミュージカルです。
私がオークションで入手した台本によれば、スタッフは<脚本・田波靖男/演出・中村哮夫/作曲・宮川泰/作詞・安井かずみ/振付・縣 洋二>などとなっています。キャストは<ミニヨン・天地真理/ウィルヘルム・峰岸徹/ロタリオ・小山田宗徳/フィリーナ・加茂さくら/ジャルモ・友竹正則>などとなっていて、ミュージカル初挑戦の真理さんを実力も実績もある方々がしっかり支えるという充実した布陣でした。
制作は<渡辺晋・橘一郎>となっていますが、このような体制をつくり実質的にこのミュージカルをプロデュースしたのは橘一郎さんでした。その辺の事情については橘さんご自身のブログをご覧ください。(なお、その中で作詞は片桐和子さんとなっていますが、お尋ねしたところ、勘違いということでした)

このミュージカルのタイトルは《ゲーテ原作・トーマ作曲「ミニヨン」より 君よ知るや南の国》となっています。つまりゲーテの「ウィルヘルム・マイスターの修業時代」を原作とするフランスの作曲家トマ(トーマ)のオペラ「ミニヨン」を元にしているということですね。しかし、ストーリーについては大まかな筋を踏襲しながらもよりわかりやすい工夫がされているようですし、特に音楽については、テーマ曲「君よ知るや南の国」だけは「作曲:トーマ、編曲:宮川泰」となっていますが、アルバムに収録されている他の曲はすべて宮川泰作曲となっていて、ほぼオリジナルと言っていいと思います。ですからこのミュージカルは古典の風格を継承しながらそこに新しい命を吹き込んだ作品と言えるでしょう。

そこで今回はこの「君よ知るや南の国」を古典としてのトマの原曲と、真理さんが歌った宮川泰編曲版とで聴き比べてみたいと思います。
いつもと順序が逆ですが、最初に天地真理さんの歌で宮川版「君よ知るや南の国」をお聴きください。



このうたはシングル版(「初めての涙」B面)ですが、夢見るような憧れが次第に幸福感に包まれて最後はよろこびがあふれるように高まって終わります。最後の繰り返しは声楽の素養がはっきりと現れて輝かしい歌になっていますね。
ではオペラの方ではどんなふうに歌われていたのでしょう。ミニヨンを歌っているのはリュシール・ヴィニョンという人です。



曲については、前半はほぼ同じメロディーですが後半は全く違っています。印象もまるで違いますね。どういう場面で歌われているのでしょうか?あらすじを見るとわかるように、幼い頃さらわれて孤独な日々を送っていたミニヨンがわずかに記憶に残っている故郷への切ない憧れを歌う場面なのです。ですからこのように悲哀を感じさせる歌い方になっているのです。
この曲はフランス語で歌われていますので、もう少し言葉と音楽の関係がわかるように日本語字幕付きの動画を見てみましょう。歌っているのは林美智子さんで、オペラでの舞台ではなくコンサートのライブです。



これも少し印象が違います。実際のオペラの舞台でストーリーにしたがって演技する場合と、明るいライトの下で美しいドレスを着て歌うコンサートの違いもありますし、何よりそれぞれの解釈(楽譜から何を読み取り、どう表現するか)の違いがあります。それから声質の違いももちろんあります。リュシール・ヴィニョンも林美智子さんもメゾソプラノです。元々ミニヨンはオペラのヒロインとしては珍しくメゾソプラノの役なのです。ですからソプラノのような華やかさは元々無いのですが、林さんの方が少し明るい感じですね。真理さんも本来の声域はメゾソプラノですが声質はさらに明るいですね。
それはともかく、Youtubeを見るとこの曲は多くの人によって歌われていて、それぞれに少しずつ違う印象がありますからご覧になってみてください。その中で(全部聴いたわけではありませんが)私が一番気に入ったのは往年の名ソプラノ、エリザベート・グリュンマーです。(1953年録音 ドイツ語版)



この人はメゾではなくソプラノですから声が明るく輝きがあります。そして何よりメロディックに歌っています。この曲の後半は詞の意味やストーリーの上での意味を意識して”語り”っぽく歌う人が多いですが、グリュンマーはメロディーを大切に流麗に歌っています。実はそれは天地真理さんのうたの特徴でもあるのです。芝居っぽくうまく歌うよりも、音楽の自然な流れにのって美しく歌う、それが真理さんのうたの魅力だと私は思っています。そういう私の感覚とぴたりと合う名唱です。

もうひとつ、日本語の詞で歌っている動画はないかとYoutubeで探してみると1つだけありました。何と日本人として初めて欧米で認められた伝説的なソプラノ歌手三浦環(たまき)です。(1936年録音のSPレコード)



古い録音なので鮮明ではないですが言葉は聴きとれますね。この詞はたくさんの歌の訳詞で知られる堀内敬三で「君よ知るや南の国」というこの人の訳がこの曲のタイトルとして定着することになったのです。

今回はトマの原曲と真理さんが歌う宮川泰編曲版を聴き比べてきましたがいかがだったでしょうか。原曲を聴いたことがなかったという方も結構多いのではないかと思いますが、やはりとても魅力的な曲ですね。そして同時に、より親しみやすく、口ずさみやすくした宮川版の良さもお分かりいただけたのではないでしょうか。
さて次回は同じ真理さんの異なるバージョンで聴き比べてみたいと思います。


リクエスト情報
NHKFM「歌謡スクランブル」
     (月~土 13:00~14:00) 
 リクエスト特集(3月予定) リクエストは番組ホームページから。
      締め切りは2月12日(日)です。


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ママの目

【最後に追加あります】

久しぶりにラジオでかかった天地真理さんの曲の紹介です。
まず次の動画をご覧ください。逗子・葉山のコミュニティーFM「湘南ビーチFM」で去る1月14日(土)午前6時から放送された「Saturday Morning POEM」という番組です。特に始まって50秒のあたりから耳を傾けて聴いてください。



そうです、天地真理さん作曲の「子守歌 母の愛」が使われていましたね。途中までということと、曲の紹介が番組中ではなかったことがちょっと残念ですが、ホームページでは画面にあったような紹介がされています。ただ「天地真理作曲」とは書いてないので「?」という人もいるでしょうね。
実はこれは第2回の放送で、第1回は7日にありました。私はファンクラブからこの番組の紹介があったのにその日はうっかり聴き忘れてしまったのです。ですからもしかしたらその時、曲についての紹介もあったのかもしれません。もし聴かれた方があれば情報をいただければありがたいです。
それはともかく、「子守歌 母の愛」はBGMとしてとてもよかったですね。ちょうど「ママの目」という詩だったのでその導入としてぴったりでした。私もこの曲はこういう使い方があるのではないかと思っていたので、実現してうれしいです。これを機にもっといろいろの場面でこの曲が紹介されるといいですね。

次にそのほかの放送された真理さんの曲の情報です。
このごろはいちいち紹介していませんが、ラジオでは真理さんの歌は結構放送されています。私は主にNHKFMをチェックしていて、
「歌謡スクランブル」「ラジオ深夜便」といった番組は欠かさずチェックしています。もちろんラジオ局はたくさんありますから私が知っているのはごく一部にすぎません。関西についてはちっちゃい私さんがよく紹介してくださっていますし、「さくら貝」掲示板ではbellwoodさんがニッポン放送の「GO!GO!ドーナツ盤ハンター」という番組を紹介しておられます。また、前回の記事に熱烈ファンさんがコメントを下さり、その中でNHK第1放送の「歌の日曜散歩」という番組を紹介していただきました。毎週日曜日、午前10時05分~ 午前11時50分の放送でリクエストができます。ホームページはこちらです。私も今度放送を聴いてリクエストを出してみようと思います。
その中で私の守備範囲でごく最近放送されたものを紹介しますと、
まず、12月14日(水) 歌謡スクランブルの特集「冬色のアルバム(3)」で「木枯らしの鋪道」がかかりました。それから1月12日(木)にやはり歌謡スクランブルの特集「ポップス花暦(1)」で「若葉のささやき」がかかりました。歌謡スクランブルでは毎年「冬色のアルバム」のような特集がありますが、「木枯らしの鋪道」は近年は常連になっています。「木枯らしの鋪道」は真理さんの曲で初めてオリコンベスト10に入れず大ヒットとは言えなかった曲ですが、今は人気のある曲になって冬の曲の定番になってきました。一方「若葉のささやき」は春から初夏の定番曲としてすっかり定着していますが、この時期に聴くのは珍しいですね。
約1か月で2曲というのは早いペースですが歌謡スクランブルでは割とよく真理さんの曲がかかっています。歌謡スクランブルは普段はリクエストがありませんが、ときどきリクエスト特集があります。実は今、3月のリクエスト特集のためのリクエストを募集しています。詳しくは番組ホームページをご覧になってぜひリクエストしましょう。締め切りは2月12日(日)です。

【追加】
湘南ビーチFM「Saturday Morning POEM」1月21日(土)の放送です。今回は詩の朗読のBGMに「子守歌 母の愛」が使われ詩の内容ともぴったりと合っています。



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ある発見

     新年おめでとうございます

今年はとても穏やかな正月でした。三が日、多少雪がちらついたこともありましたがおおむね晴れて透明度の高い冬の青空が広がって周囲の山々もくっきりと見えました。
私はできるだけ散歩を心がけているのですが、冬の間は道に雪が積もっていたりしてあまり歩けません。しかし今年の正月は道に雪がなく、すいすいと歩くことができました。おかげで例年の冬に比べ身体も軽く体調はとてもいいです。本格的な雪かきをしないで済んでいることも大きいですが。

さて、そんな散歩を楽しんでいる最中にうれしいことがありました。私は散歩の時はデジタルプレイヤーを持っていて音楽を聴きながら歩くことが多いです。散歩コースには林や畑、あるいは沢沿いの道などもありますから自然の音に耳を傾けることも多いですが、きれいな景色を見ながら真理さんの歌を聴くのは楽しみの一つです。日々の散歩を飽きずに続けられる一つの理由でもあります。
ただ、歩くときは常に歌に集中しているわけではありません。普段はBGM的に聴き流しているだけです。でも突然ぐっとうたに引き込まれることがあります。「ひこうき雲」を聴いていたとき、「ひとはいつも ムームー ひとり」というところで一歩も歩けなくなってしまったこともありました。
先日も歩きながらアルバム「私は天地真理」の「水色の恋」を聴いていた時、突然引き込まれてしまいました。この「私は天地真理」版「水色の恋」についてはホームページ「空いっぱいの幸せ」の寸評にも書きましたが、私にはとても不思議なうたでした。最初はぎこちなく始まるのですが、歌い終わったときにはすっかり魅了されているのです。どうしてそうなるのか、不思議でなりませんでした。
ところがこの散歩の最中、それまでBGMのように私の意識の背景で聴こえていたうたが突然くっきりと前景に現れてきたのです。それはバンドが入ってきた2番の「あの人にさよならを言わなかったの」のあと「さよならはお別れの言葉だから」の「さよなら」を歌い出した時です。パッと明るくなったように声が変わり、深々とした声で歌い出します。そして「お別れの言葉だから」から「あなたの姿、あなたの声は」とのびのびと歌って聴く者の心を解放していくのです。
なるほどこの変化が「私は天地真理」版「水色の恋」の独特の魅力を生んでいるのだと、この時合点したのです。意識を集中して聴いていた時になかなかわからなかったことが、散歩しながらBGM的に聴いていた時にわかったわけですが、こういうことはよくあります。何かちょっとした機会に発見がある、それも真理さんのうたの楽しみなのです。私は真理さんのうたをおそらく何百回も聴いていると思いますがまだまだ未知の世界があるのですね。
今年も、そういう<天地真理を聴く楽しみ>を少しでも多くの人に届けられるよう拙いながらもこのブログを続けていこうと思います。最近では”ネタ”がなかなか思い浮かばず苦労していますが、皆さんからヒントや情報をいただければうれしいです。
 今年もよろしくお願いいたします。





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